「ファーウェイショック」からの脱却間近か ファーウェイQ3決算発表 成長率が上半期を上回る 

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「ファーウェイショック」からの脱却間近か ファーウェイQ3決算発表 成長率が上半期を上回る 

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米商務省が5月に発動した事実上の禁輸措置によりスマホ事業が大打撃を受けていた中国の通信機器大手ファーウェイ(華為技術)。第3四半期に入り事件の影響は徐々に弱まっているようだ。

ファーウェイが16日発表した2019年1~9月期の売上高は、前年同期比24.4%増の6108億元(約9兆3500億円)で、純利益率は8.7%だった。これに先立ち同社が公表した上半期の業績は、売上高が前年同期比23.2%増の4013億元(約6兆1400億円)で、利益率は8.7%だった。

これをもとに計算すると、同社の第3四半期の売上高は2095億元(約3兆2000億円)となり、第3四半期の成長率は上半期全体の成長率を超えている。ファーウェイは従来、第3四半期のデータは発表していない。今回発表したのは、同社が「ファーウェイショック」から抜け出しつつあることを外部にアピールするためかもしれない。

ファーウェイショックで最も打撃を受けたのは、スマホを中核とする同社のコンシューマー事業だ。とはいえ、上半期のファーウェイのスマホ出荷台数は前年同期比24%増の1億1800万台に達している。また1~9月期の出荷台数は前年同期比26%増の1億8500万台超えとなった。これは第3四半期の出荷台数伸び率が上半期全体の水準を超えており、ファーウェイショックの影響が弱まっていることを意味する。

7月末の上半期決算発表の際、梁華董事長は「スマホ事業はすでに禁輸措置が発令される以前の80%の水準にまで回復した」と説明。同社はイタリアやドイツ、シンガポールなどの国で2年間の保証サービスを含む一連の割引策を実施し、いち早く劣勢を挽回。同社はまた、購入後2年以内にグーグルアプリが使用できなくなった場合は、保証により全額返金するとした。

だが最新機種の「Mate 30」シリーズではGoogleモバイルサービス(GMS)が使用できず、これが同社にとっての新たな課題となっている。グーグルのアプリやサービスは海外市場での需要が非常に大きく、9月に欧州で初披露したMate 30シリーズはいまだに欧州で販売開始できていない状況だ。

しかし、グーグルは再びファーウェイにGMSライセンスを付与するかもしれない。米ニューヨークタイムズ紙は先日、トランプ政権が一部の米国企業に対し、機密保持に大きく関与しない製品に限りファーウェイへの供給を許可する特別ライセンスを近日中に付与すると、関係筋の話として伝えた。スマートフォンやガジェット専門の米ニュースサイトPhoneArenaやGizmodoはこれに関し、「ファーウェイ製品が近い将来、再びGMSライセンスを取得できることを意味しているのではないか」と評している。もしファーウェイが再びGMSライセンスを利用できることになれば、同社は欧州などの海外市場で転換期を迎えることとなるだろう。

ファーウェイが8月初めに開催した「グローバル開発者大会」において、コンシューマー向け事業グループCEOのリチャード・ユー(余承東)氏は今年の同社のスマホ世界出荷台数を2億4000万台と予測。この計算だと今年の出荷台数は16.5%の成長率を維持することになり、世界のトップメーカーの中でもなお高水準となる。

同社はさらに、PC、タブレット、ウェアラブルデバイスなどの新事業が急成長しているとも発表したが、具体的なデータは示さなかった。同社の端末用クラウドサービスはすでに世界170カ国・地域をカバーしており、登録開発者も107万人を超える。このほか、第3四半期にはスマートテレビを発表しており、ミドルレンジ~ハイエンドテレビ市場にも挑戦中だ。

梁華氏は以前、5G製品においてはファーウェイショックの影響は比較的小さいと語っている。同社は現時点で世界各国のプロバイダと60件以上の5Gビジネス契約を締結しており、40万件以上の「5G Massive MIMO AAU(5Gで鍵となる空間多重技術を活用した製品)」を世界各地に提供。また光伝送、データ通信、ITなどの生産供給状況も安定しているという。

事業方面においては、第3四半期には企業向けデジタルプラットフォーム「沃土数字平台」を発表。第3四半期までに700を超える都市やフォーチュン・グローバル500企業のうち228社がファーウェイの提携パートナーとなっている。クラウドコンピューティングでは、300万もの企業ユーザーと開発者がファーウェイクラウドで開発を行っている。さらにトータルコンピューティング戦略も初公開し、世界最速のAIトレーニングクラスター「Atlas 900」、AI向けプロセッサ「Ascend(昇騰)」のクラスタサービス、汎用コンピューティング向けプロセッサ「Kunpeng(鯤鵬)」と昇騰をベースとした112の新サービスや製品を発表している。
(翻訳・山口幸子)

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