売れない折りたたみスマホ、本体価格も修理費も高額 市場シェアは1.5%に満たず

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売れない折りたたみスマホ、本体価格も修理費も高額 市場シェアは1.5%に満たず

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折りたたみスマホは、2019年に登場した韓国サムスン電子の「Galaxy Fold」で一躍注目を集めた。しかし現在も、折りたたみスマホは依然としてニッチな存在のままだ。

調査会社TrendForceの最新リポートによると、昨年の折りたたみスマホの出荷台数は1590万台と見積もられ、スマホの出荷台数全体に占める割合はわずか1.4%にとどまる。

なぜ、折りたたみスマホは局面を打開できないままなのか。

コストが高く、販売台数は伸びない

ざっと確認しただけでも、ファーウェイ(華為技術)、シャオミ(小米)、OPPO、Honor(栄耀)などの中国トップメーカーがいずれも、この1年間に折りたたみスマホ分野へ参入しており、リリースされた機種は合わせて10種類を超えている。

中国のスマホメーカーにとって、折りたたみスマホはハイエンド市場に攻め込む重要な足がかりだ。現在、中国市場で主流の折りたたみスマホの価格帯は4988~1万4999元(約10万~31万円)と幅広い。

縦折りタイプでは、OPPOの「Find N3 Flip」がメモリ12GB、ストレージ256GBで5999元(約13万円)、サムスン電子の「Galaxy Z Flip5」は同8GB、512GBで7499元(約16万円)、ファーウェイの「Pocket S」は同8GB、256GBで4988元(約10万円)となっている。

横折りタイプはさらに高価で、vivoの「X Fold2」がメモリ12GB、ストレージ256GBで7499元(約16万円)、ファーウェイの「Mate X5」は同16GB、512GBで1万4999元(約31万円)だ。

折りたたみスマホは、販売価格に比例して修理費も高くなる。例えば、ファーウェイ初の5G折りたたみスマホ「Pocket 2」(メモリ12GB、ストレージ256GB)は、公式サイトによると、保証期間外の修理において、ディスプレイ交換は3019元(約6万3000円)、マザーボード交換は3299元(約6万9000円)に上る。

vivoのX Flipを購入したユーザーは、ディスプレイの部品を修理するのに、保証期間内で3割引きが適用されても2100元(約4万4000円)かかったという。6000元(約13万円)近くで購入したこの機種はディスプレイを交換したため、使用期間が1年未満にもかかわらず、中古品市場での評価額はわずか800元(約1万7000円)だったという。

SNSでは、中国大手メーカー製の折りたたみスマホを購入したユーザーから、修理費の高さ、ディスプレイの折り目、液漏れなどの不満が相次いで投稿されている。スマホ修理ショップの店主によると、折りたたみスマホの修理費は一向に下がらないという。しかもディスプレイ、ヒンジ、ケーブルなどの部品は壊れやすく、交換部品が高価な上、修理スタッフに求められる技術水準もかなり高いという。

消費者が折りたたみスマホの価格と修理費の高さに頭を痛めている一方で、スマホメーカーも技術の進歩に伴うコスト高に苦しんでいる。折りたたみスマホの特徴とも言えるヒンジとフレキシブルディスプレイは、端末コストのうち最も大きな割合を占める。

2023年以降、Androidスマホメーカーへの投資や中国国内サプライチェーンの整備が進んだことで、折りたたみスマホの価格は下がってきている。調査会社IDCのデータによると、23年に1000ドル(約15万円)以上の折りたたみスマホが市場に占める割合は、1年前の81.0%から66.5%へと14.5ポイント低下した。

また、中信証券(CITIC Securities)もこれ以前に、産業チェーンの高度化によって、折りたたみスマホの中心価格帯が5000~8000元(約11万~17万円)に下がると予測していた。だが実際には、この価格帯がリーズナブルと言うには程遠く、消費者には手が出しにくい状況が続いている。

スマホサプライチェーン業界のアナリストによると、折りたたみスマホ産業の関係者はここ数年、コストの削減と生産能力の向上を目指して努力を傾けてきたという。大手メーカーは今後、新製品をやみくもに発売するよりも、折りたたみスマホの販売台数をどのように増やし、収益を上げるかを考えなければならない。

作者:Tech星球(WeChat公式ID:tech618)、任雲芸

*2024年4月3日のレート(1元=約21円、1ドル=152円)で計算しています。

(翻訳・大谷晶洋)

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