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画一化された形の機種ばかりが次々と発売されるスマートフォン市場に、ついに革命的なモデルが登場するのか。
10月9日、Googleの元技術部門担当副社長で、「Androidの父」として知られるアンディ・ルービン氏が、自身のSNSに不思議な形をしたスマートフォンの写真を投稿した。アスペクト比約40:9の縦長ディスプレイが使われ、前面にボタンはない。背面には指紋センサーと巨大なレンズが搭載されている。クアルコムのSnapdragon730Gプロセッサが内蔵されており、UIも初代モデルから改善されたようだ。また、写真を見る限り、Uber、天気、地図、カレンダーの4つのアプリを同時にディスプレイに表示できるようだ。ルービン氏がCEOを務めるEssential Productsのスポークスマンによれば、この新型モデルは現在初期テストの段階にあるという。
Essential Productsはルービン氏がGoogle退社後に設立した会社で、2017年5月にAndroidスマートフォン「Essential Phone」の初代モデル「PH-1」を発売した。しかし、高価格にもかかわらずバッテリー駆動時間が短い等の問題により、思うような評価は得られなかった。その後、同社は大規模リストラや顧客情報漏洩、ルービン氏自身のスキャンダル等の問題にも直面し、ルービン氏本人のTwitterは、1年近く更新されていなかった。
その後、2018年の年末にブルームバーグが「Essentialが小型スマートフォン開発へ舵を切った」と報じた。新モデルは音声コマンドによる操作が可能で、さらにAIが様々なサポートを行うという。指紋センサーに指をかざすだけで「トランシーバー」モードに切替わり、AIがユーザーの命令を理解してタスクを実行できる。
今回ルービン氏がSNSに新型Essential Phoneと思われる端末の写真をアップしたことで、様々な憶測が飛び交った。リモコンのような形の新モデルは、初代モデルに続きそのユニークなデザインが注目の的となっている。
2017年に発売された初代モデル「PH-1」のデザインは衝撃的で、今やスマホの一大トレンドとなっているノッチデザインをいち早く取り入れていた。また、狭額フル画面のほか、拡張モジュールに対応し、背面にマグネットで360度カメラを取付けることができるものだった。
今回の新型モデルの細長いデザインにも、これまでにない奇抜さが感じられる。シンプルさと洗練された外観が特徴で、両手打ちする必要は全くない。「モバイルデバイスの概念を覆す」というコンセプトは、既存のスマホに対抗できる決め手となる可能性がある。
近年、スマートフォンは過剰なまでの高機能化が進んでいるが、消費者の購買意欲は大きく減退している。そのため、ハードウェアの刷新は一つの活路であると言える。しかし、スマートフォンの新たなカタチを提案する小米科技(シャオミ)の「Qin AI Life」や、サムスン電子の折りたたみスマホ「Galaxy Fold」は、これまでのところ消費者の購買意欲をかき立てるには至っていない。
初代モデルは不発に終わったEssential Phone。二代目も同じ道をたどってしまうのか。新型モデルのユニークなデザインは、スマートフォンの未来へのチャレンジである。
写真:アンディ・ルービン氏Twitterより
(翻訳・桃紅柳緑)
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