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中国発の新作アクションRPG「黒神話:悟空」は、20日に世界発売されると「Steam」や「Wegame」など多くのゲームプラットフォームで売上ランキングのトップに立った。Steamでは発売8時間後のプレイヤー数が183万人を超え、同時接続者数で「Counter-Strike 2」を上回る歴代3位を記録した。
同作品は中国初のAAAタイトル(莫大な開発・宣伝費を投じたゲーム、AAA=トリプルエー)で、古典小説「西遊記」を題材にしている。プレイヤーは孫悟空に似たキャラクター「天命人」を操作して伝説の隠された真実を探る。制作チームは全国各地での現地調査をもとに山西省の玉皇廟、重慶市の大足石刻、浙江省の時思寺などの名勝旧跡をゲーム内に再現。中国神話や「陝北説書」(陝西省北部の語り芸)など無形文化遺産も取り入れた。
15年のゲーム制作歴を持つ業界関係者によると、「黒神話:悟空」は技術水準から映像表現に至るまで業界トップレベルに達しており、確かなゲームデザインが映像表現と伝統文化を深く融合させ、世界のユーザーに強烈な個性を持つ視覚の饗宴をもたらしている。商業化においても成熟し、プロモーションやコラボレーションにより影響力を効果的に拡大し、一つのゲーム作品を文化現象にまで押し上げた。
スペインのゲームメディアGamersRDは、同作品のアートコンセプトやグラフィックス、風景、音楽を「驚嘆のレベル」「中国神話の鮮やかな再現」と称賛。海外プレイヤーからも戦闘システムや映像表現力、撮影モードが高く評価された。プレイヤーからは、変身術や定身術(相手の動きを止める術)など中国神話ならではのスキルが戦闘をより戦略的で進めやすくしているとの感想が多く寄せられた。
日本ではX(旧ツイッター)で多くのプレイヤーがゲーム体験を投稿し、制作レベルの高さと秀逸なアートデザインを惜しみなく称賛した。「翻訳が非常に良く、説明も分かりやすい。作中の詩の訳も申し分ない」と絶賛するプレイヤーもいた。
他にも海外の多くのゲーム評論家が作品の背後にある中国神話に言及。作品評価に90点を付けたHardcoreGamerさんは「視覚の饗宴であり、これまでにない形で中国神話に命を吹き込んだ」と述べた。(新華社北京)
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