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中国雲南省のシャングリラ(香格里拉)市で生産された生のマツタケや冷凍品、加工品が広州、深圳、北京、さらには日本、韓国、欧米などに出荷されている。
雲南省はマツタケの主産地で、全国の約4割を生産する。中国税関総署のデータによると、2023年に同省から日本に輸出されたマツタケは300トンを超え、輸出額は1億4600万元(1元=約20円)を上回った。シャングリラ市の生産量は省全体の65%以上を占める。同市があるデチェン・チベット族自治州は今年、マツタケの対日輸出で約1500万元の外貨獲得を見込んでいる。
生のマツタケは鮮度の保持が難しく、傷みやすいことから、適切な包装とスピーディーな配送が求められる。地元政府と宅配企業は輸送能力を増強し、サービスレベルを高め、コールドチェーンの幹線・支線の充実を図り、「山から食卓まで」の物流ネットワークを構築。同自治州は中国宅配大手の順豊速運(SFエクスプレス)と提携し、2021年からマツタケ専用の貨物便を就航させている。
シャングリラ市にある滇珍生態農業科技発展は、収穫後に素早く選別・梱包した新鮮なマツタケを、便利で迅速な物流によって36時間で日本の大阪に届けている。同社代表の茶建平氏によると、シャングリラの松茸は大ぶりで柔らかく、香りが強い。日本の顧客に人気なのは2級と3級のマツタケで、主に汁物や雑炊に使われている。調達の第一線と工場の梱包作業場に品質管理担当者を配置、各工程で決められた操作手順に厳格に従い、マツタケの品質を確保しているという。
「雲南省のマツタケは以前から日本の消費者に愛されてきた」。中国食用菌協会副会長で中華全国供銷合作総社昆明食用菌研究所所長の孫達鋒氏はそう述べ、雲南産マツタケは独自の立地と気候条件を備え、栄養分が豊富で品質が良いと太鼓判を押す。孫氏らの団体は、シャングリラ市などと共同でマツタケ保護育成試験区を設立、マツタケ収穫に関する地域の法整備を進め、マツタケ資源の持続可能な発展を促進している。(新華社シャングリラ)
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