WeChatミニプログラム データ見える化で企業向けの運営最適化サービスを開始

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ミニプログラム(ダウンロードなしでWeChatなどのアプリ内で起動するクラウドアプリ)は誕生からわずか2年でインターネット企業があたりまえに活用するようになった。ミニプログラムがすっかり普及した今、どのように価値のあるミニプログラムを識別するかが各大企業の新しい課題となっている。

率先して行動を起こしたのは、ミニプログラムで影響力を持つテンセント(騰訊)のWeChatだ。「WeChat業界アシスタントミニプログラム」を正式にリリース。業界アシスタントとはつまりミニプログラムの特定業界における「運営ツールボックス」の役割を果たす。業界の従事者、企業の社長、マーケティング担当者、管理職などがこのサービスを通して自社ミニプログラムの業界内における運営状況と評価、評価指標、運営改善案、ケーススタディーなど業界の関連データ資料を把握できる。

現時点ですでに公立病院、公共交通機関、飲食業、小売業、ブランド直営店など17の業界向けに正式にリリースされており、今後は他の業界に向けてもリリースされる予定だ。

ミニプログラムの業界内での実力を評価する際、WeChat側が顧客獲得能力やマネタイズ能力、アクティベーション能力など具体的な指標を提供してくれ、これらのデータを通して自社と同業他社の運営状態を比較することができ、過去30日間の運営傾向を知ることができる。

WeChatが主に参考とする基準は「ユーザーに優れたサービスを提供できているかどうか」であり、利用規模の小さいミニプログラムでもユーザーのアクティブ率とリテンション率が優れていれば高評価を得ることができる。このほか、WeChat業界アシスタントミニプログラムはツールによる運営の最適化やチャネルの拡大など多くのサポートを提供する。

WeChatが業界アシスタントミニプログラムをローンチしたのは、WeChat開発者でテンセント高級副総裁である張小龍氏が年初の公開講座で行ったスピーチの内容に合致している。張氏は2019年にWeChatミニプログラムが重点的におこなう3つの項目をあげているが、評価システムの構築はそのうちの1つだった。

業界の中でWeChatは最も早くミニプログラムを発表した。WeChatミニプログラムが行った多くの試みは他のネット企業への指標ともなっている。将来的には他の企業もミニプログラム評価システムを構築することになるはずだ。

ミニプログラムの統計データ分析を手掛ける「阿拉丁(アラジン)」が発表した「2019年上半期ミニプログラム業界発展リポート」によると、WeChatミニプログラムのデイリーアクティブユーザー(DAU)は2億5000万人でサービス事業者は8200社、200以上の業界をカバーしているという。アリババグループのモバイル決済サービス「アリペイ(支付宝)」ミニプログラムのDAUは2億3000万人、ミニプログラムの数は20万を超えている。検索大手バイドゥ(百度)ミニプログラムの月間アクティブユーザー(MAU)は1億8000万人で、ミニプログラムの数は10万を超えている。
(翻訳・山口幸子)

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