美容整形プラットフォームの新集客法 プチ整形もコストコ式会員制で複数回体験可能

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

スタートアップ注目記事

美容整形プラットフォームの新集客法 プチ整形もコストコ式会員制で複数回体験可能

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

美容整形は今や数千億元(数兆円)規模の市場だ。統計データによれば、2018年中国の美容整形の市場規模は2245億元(約3兆3700億円)に上り、2014-2018年にかけての年間成長率は30.4%だ。高速成長を支えたのは美を追い求める消費者や美容整形クリニックだけでなく、美容整形専門のO2Oプラットフォームの存在も無視できない。

プラットフォームにとって、消費者の確保が成功の鍵だ。従来のオンラインコミュニティや低価格のサービスなどの手法のほか、2018年に設立された「医匯聚美」では「会員制+オンラインコミュティ」という新たな方法を試みている。

医匯聚美はコストコに見られるような会員制を採用している。298元(約4500円)の年会費を支払えば、12ヶ月で最大12回のプチ整形を無料で受けることができるシステムで、狙いは無料体験によって美容整形を知ってもらうことだ。

同社の創業者によると、医匯聚美のターゲット層は美容整形をしたことのない人達だという。2018年の時点で、中国国内の美容整形サービスの浸透率は7.4%しかなく、90%以上が新規顧客だ。

医匯聚美のWechatミニプログラム画面

現状を受け、医匯聚美はコミュニティのなかで口コミ的に顧客が増えていくようなシステムを採っている。既存会員が新規会員を勧誘すれば、1回あたり58元~150元(約900円~2300円)のキャッシュバックがあり、サービスを受ける際にも料金の5%~10%のキャッシュバックが適用される。勧誘した会員の人数によって会員がランク分けされており、10人以下はランク1、10-50人はランク2、50-100人はランク3だ。現在医匯聚美のランク1会員は83.05%、ランク2会員は16.62%、ランク3会員は0.33%だ。この勧誘制度のほか、同社はソーシャルECの「小紅書(RED)」、「TikTok(抖音)」など人気サイトにも広告を出し、さらにオフラインイベントも開催している。

会員制と新規会員勧誘の仕組み

現在、新規顧客獲得のコストは1人あたり180元(約2700円)前後で、会員数は16000人、そのうち有料会員は5000人で、コンバージョン率は30%前後だ。

プラットフォームと提携するクリニックは、大掛かりな手術を必要としないプチ整形のクリニックが多い。プチ整形はリスクが低い割には料金が高く、サービスの標準化がしやすいため、よりECに適している。医匯聚美は現在40のクリニックと提携しており、2000以上のSKUを提供している。

医匯聚美はトラフィック誘導、マーケティングと顧客マネジメントでクリニックを支援している。大手のクリニックには、従来のものより精密な顧客ペルソナを提供し、サービスのカスタマイズをサポートし、顧客を誘導する。そして、医匯聚美がより重視するのは市場の71%を占める中小のクリニックだ。成長の余地が大きいこうしたクリニックに対し、医匯聚美はブランディング、料金設定、SaaSシステムの提供などによって、彼らがレベルアップしていくように支援する。

ほかのO2Oプラットフォームと同様、医匯聚美もコミュニティ作りに注力している。SNSアプリ「Wechat(微信)」内のミニプログラムでは体験談の共有や質疑応答のサービスを提供している。消費者の自発的な行動によるロイヤリティの向上を目指している。より

現在、会費が医匯聚美の主な収益源で、売上高全体の50%を占めている。ほかの収益源は、サービス利用の手数料が30%、広告収入が20%だ。また、現在上海でのみサービスを提供しているが、年内に北京、深圳に進出し、来年には二級都市への進出を目指す。同社は2019年2月にエンジェルシリーズで資金調達を行い、現在Pre-Aシリーズの資金調達のために投資家と接触している最中だ。調達した資金はプラットフォームの更新、運営チームの拡大、他都市への進出に使われる。
(翻訳:小六)

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録