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中国広東省深圳市でこのほど、半年間にわたって開催された中国深圳2024スポーツ消費カーニバルが閉幕した。中国では現在、クライミングジムが急増し、売上高は伸び続け、スポーツクライミングに対する消費意欲が高まっており、同市を訪れた日本のルートセッターたちは、中国のクライミング熱の高さに衝撃を受けたという。一方で、日本のルートセッターの高い専門性は中国のクライミング愛好家から高く評価された。
日本のルートセッター、岡野寛氏(50)とチームメンバーの佐藤竜馬氏、松浦凌氏がこのほど、同市福田区にあるクライミングジムでルート設定を行った。同ジムは五輪スポーツクライミングの中国代表、張悦彤選手の父、張建東氏が設立した。岡野氏らのチームが同市でルート設定を行うのは今回が2回目となる。
ルートセッターは、スポーツクライミングの「出題者」に当たる。岡野氏は香川県高松市出身で、クライマーとして豊富な経験を持つ。年齢を重ね2008年に正式にルートセッターに転身した岡野氏は、クライマーは体力だけでなく、知性と観察力も兼ね備える必要があると持論を持ち、クライマーが頭を使い、挑戦と楽しさを味わえるようなルートをデザインするのが好きだという。
深圳市ではここ数年、新たな屋内クライミングジムが次々と誕生し、多くの若者がクライミングを楽しむようになった。同市クライミング協会の陳俊秘書長によると、10年前には営利事業として運営されているクライミングジムは5軒しかなかったが、現在では40軒近くにまで増えた。
岡野氏は、中国と日本のクライミング文化にはそれぞれの特徴があると指摘。日本のクライミングの歴史は比較的長く、十分な蓄積と成熟した市場がある一方、中国は近年驚くべきスピードで成長し、特にスポーツクライミングが五輪競技となった後、より多くの人が関心を持ち、参加するようになったという。
同市のクライミング熱に驚かされた岡野氏は、中国のクライミングの未来は無限の可能性に満ちており、より多くのクライミングジムが設立され、若い世代が加わるにつれ、中国のクライミング界はより多様で豊かな姿を見せるはずだとの見方を示した。(新華社深圳)
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