ビザ免除効果が顕著、日本人観光客の間で高まる中国旅行熱

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中国四川省の旅行会社、四川省中国国際旅行社日本部の責任者、王静氏はこのほど、年末年始を中国で過ごした多くの日本人観光客の対応を終え、「クリスマスから元日にかけて、日本のジャイアントパンダファンを次々と受け入れた。ビザ免除政策は日本のパンダファンにとって大きなメリットになった」と笑顔で語った。中国が対日ビザ免除政策を実施して以降、日本人観光客からの問い合わせが明らかに増えたという。

クリスマスに合わせて3度目の中国旅行に出かけ、日本人から深く愛されているパンダ「香香」(シャンシャン)に会うため同省を訪れたという熱心なパンダファンの古屋優子さんは、「これまでの2回はビザを申請して受け取りに行かなければならず、時間がかかって面倒だった。ついにビザが免除されて本当にうれしい」と語り、今後はいつでも気軽にパンダを見に中国に行けると喜んだ。

【動画】中国で高まる「パンダブーム」、日本から帰国のシャンシャンも一役

同じくパンダを愛し、お手製の赤いチャイナブラウスを身にまとって古屋さんとともに自身初の中国旅行に出かけた阿部満利子さんは「清朝の旗袍(チーパオ、チャイナドレス)も、川劇(四川省の伝統的な地方劇)の変臉(へんれん、面の早変わり)も大好き」と述べ、中国文化をこよなく愛する自身にとって、今回の訪中は文化体験の旅でもあったと説明した。

日本人観光客の訪中熱が高まり続ける背景には、中国の観光体験の向上がある。古屋さんは昨年11月に一人で同省のジャイアントパンダ保護研究センターの雅安碧峰峡基地を訪れた際、中国の高速鉄道や地下鉄、タクシーといった各種交通機関が非常に便利だったと振り返った。さらに四川薬膳火鍋を味わい、パンダ郵便局やパンダ書店を訪れ、ショッピングモールで思いのままに買い物を楽しみ、成都市の経済活力に深い感銘を受けた。中でも最も驚いたのは「中国では電子決済しか使えないと聞いていたのに、実際に行ってみると現金も使えて、とても快適に買い物ができた」ことだと明かした。阿部さんも、また中国に遊びに行くのを楽しみにしているという。

日本の大手旅行会社、阪急交通社のデータによると、中国が対日ビザ免除政策を決定して以降、日本人の中国旅行予約件数が大幅に増えており、昨年11月28日から12月23日までの予約件数は前の25日間に比べて約5.3倍となった。四川省アバ・チベット族チャン族自治州の九寨溝や湖南省張家界市の武陵源、北京、西安などが日本人観光客に人気となっているほか、シルクロードをテーマにした観光商品も注目されている。

中国駐東京観光代表処の欧陽安主任は、エイチ・アイ・エス(HIS)やJTBなど日本の大手旅行会社がより多種多様な中国旅行商品の開発に乗り出していると紹介。各社とも北京や上海などの定番ルートやパンダをテーマにした商品のほか、内陸都市への直行便再開やビザ免除政策の恩恵を受け、鄭州や西安、洛陽など内陸部にも目を向け、修学旅行や「シルクロードの旅」といった日本人観光客のニーズに合致した質の高い中国旅行商品を数多く展開する計画を立てているという。

欧陽氏は、ますます多くの日本人が中国を観光で訪れて中国の魅力を直接体験し、それにより両国民の相互理解が深まり、中日民間友好の基盤がさらに強固なものになることを希望すると述べた。【新華社東京】

中国観光業界が日本人ツアー客を受け入れられない理由

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