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中国の電気自動車(EV)大手・比亜迪(BYD)は1月24日、2025年中にプラグインハイブリッド車(PHEV)を日本市場に導入することを正式に発表した。日本ではこれまで純電気自動車(BEV)のみを提供してきたが、これからEVとPHEVの二本柱で新車種を提供する方針を示した。
BYDジャパンの劉学亮社長は、EV技術の進化が進む一方で、日本市場ではEVの普及がまだ限定的である現状を踏まえ、PHEVの導入を決めたと説明した。同社は、型式認証の進捗状況に応じて、年内に日本でのPHEV発売を目指す計画だ。今後はEVとPHEVの「両輪戦略」を推進し、中期的にBEVとPHEVによる7~8モデル体制を構築するとしている。
BYDはこれまで日本市場に向けて、2023年1月に電動SUV「ATTO 3(アットスリー)」、同年9月にコンパクトカー「DOLPHIN(ドルフィン)」、そして24年6月にはセダン「SEAL(シール)」を投入している。さらに、4車種目としてクロスオーバーe-SUV「SEALION 7(シーライオン7)」を今年4月より全国の正規ディーラーで販売開始する。ただ、シーライオン7の詳細について、今回の発表会では明らかにしていない。
BYDは2024年の世界新車販売台数が前年比41%増の427万2145台(うち乗用車約425万台)に達し、新エネルギー車(NEV)販売で世界トップの地位を維持している。日本市場では、24年のEV乗用車販売台数は前年比58%増の2223台と好調で、着実に市場を拡大しつつある。
同社の425万台乗用車販売台数の内訳を見ると、BEVが41.5%、PHEVが58.5%を占め、PHEVの伸びが業績に大きく貢献していることが分かる。世界的にもBEVの成長が鈍化している中、EVだけでなくPHEVでも競争力を高め、日本を含む世界市場でのさらなるプレゼンス拡大を図る意向が鮮明になった。
さらに今回の発表会では、日本向けに専用設計した中型EVバス「J7」を初披露するとともに、日本のEVトラック市場への新規参入も表明し、商用車分野でも積極的な展開を進めていく姿勢を見せた。
(36Kr Japan編集部)
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