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中国人にとって1年で最も重要な伝統行事の春節(旧正月)には、家族と団らんし、美食を楽しみ、贈り物をすることが人々の最も質朴な願いとなっている。中国ではここ数年、電子商取引(EC)の絶え間ない発展に伴い、人々の年越し用品の買い物カートにますます多くの日本や韓国などの外国製品が入れられるようになっている。
中国山東省の煙台総合保税区西エリアにある日韓消費財越境ECセンターの京東(JDドットコム)総合倉庫の棚には、ベトナムのコーヒー、日本の化粧品、韓国の美容パック、米国のウエハース、ポーランドの粉ミルク、ベルギーのチョコレートなど世界各国の食品、日用品などがぎっしりと並ぶ。従業員は、商品の仕分け、梱包、ベルトコンベアでの車両積み込みに追われている。
同倉庫責任者の董強氏は「倉庫の年越し用品出荷は春節期間までずっと続く。現在、毎日約1万件の出荷があり、通常と比べ1~2割増えている」と述べた。
同倉庫は2022年の開設以来、取扱量が年々増加している。昨年12月には商品200万点を事前に準備し、山東省、さらには中国全土の消費者のショッピングニーズに応えている。
越境ECが大きく発展したことで、より多くの中国人が外国製品をますます便利に購入できるようになった。各大手ECプラットフォームでは、複数の店が参加する値引きイベント、輸入贈答品の割引などのキャンペーンが頻繁に行われ、春節期間中には発送を停止する従来の慣習を破る業者もおり、春節の消費市場のニーズに対応している。
中国経済の持続的な成長に伴い、消費者の購買力は高まり続けている。中国国家統計局がこのほど発表したデータによると、2024年の国民1人当たり平均可処分所得は実質で5・1%増の4万1314元(1元=21円)となった。
中国人が購入する商品の種類も変化している。董氏は「日韓の化粧品類が全出庫量の25%を占め、ビタミンなど健康食品の出庫も急増しており、中国人が美と健康をより重視するようになったことを示している」と分析した。
同倉庫の取扱量は2024年約380万件で、取引額は15億元だった。山東省の京東越境ECプラットフォームで注文された商品の70%以上が同倉庫から出荷されている。現在の倉庫床面積は7000平方メートルだが、今年さらに2500平方メートル増やして、京東集団(JDドットコム)の総合的な集貨倉庫として運営する計画で、取引額、取扱量の継続的な増加が見込まれる。
董氏は「中国人の春節用品の買い物における変化は、中国の対外開放がますます進んでいることを示している。中国と外国の経済交流がさらに深まるにつれ、ますます多くの国内外の人々が恩恵を受けるようになると信じている」と述べた。 【新華社済南】
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