中国、AI関連人材の争奪戦が激化 LLM開発者の年収は4000万円も

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中国の人材サービス会社、北京科鋭国際人力資源(北京キャリア・インターナショナル)はこのほど発表した報告書「人材市場インサイト・給与ガイド2025」で、世界的な人工知能(AI)革命の最前線において、中国は大規模言語モデル(LLM)、計算力インフラ、産業のスマート化に注目し、デジタル経済で先行していると指摘した。AIは最も注目される分野となり、特に生成AI、AI向けデータセンターである「インテリジェント・コンピューティングセンター」、人型ロボットなどの新興分野で、人材争奪戦が激化しているとした。

LLMを始めとする生成AI技術の急速な発展を受け、研究開発人材は不足し、特に基本的アルゴリズム研究やコア技術開発の人材需要が急増している。給与水準も上昇し、LLMアルゴリズム開発エンジニア(スマート製造業)の年間給与は50万~200万元(約1000万〜約4000万円)に上る。計算力インフラの整備に伴い、インターネット大手や中央企業を含む国有企業、各地の政府が地域でのインテリジェント・コンピューティングセンター建設に乗り出す中、ハイレベルの計算力人材の需要も増している。特定の業種や分野をより深く掘り下げる「垂直分野」でのAI技術の活用が進むにつれて、AI人材需要も汎用技術から垂直分野の産業へと広がり、最高情報責任者(CIO)、クラウドコンピューティング専門家、AI製品専門家などの求人が増加し、CIOや最高技術責任者(CTO)の年間給与は100万(約2000万円)~150万元(約3000万円)に上る。

AI関連産業が既存市場となる中、企業間の競争は激化している。新製品をスピーディーに市場に送り出し、商業化と収益化を実現するマーケティング人材の需要も増加傾向にあり、自動車産業の最高マーケティング責任者(CMO)の年間給与は50万~100万元、消費財産業の電子商取引(EC)運営責任者は200万~300万元(約6000万円)に達する。

雇われる側は、給与や勤務地などこれまで重視されてきたポイント以上に、安定性や分野・企業の将来性などを重視する傾向にあるという。

北京キャリアインターナショナルは同報告書を13年連続で発表しており、人材市場の権威あるバロメーターとなっている。【新華社北京】

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