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自動車用ライトや車載ディスプレイ向けのLEDを開発する深圳発企業「華皓偉業(H-Great)」がこのほど、シリーズBで信芳基金と諾輝投資(Nuohui Investment)から約1億元(約20億円)を調達した。資金は、生産能力の拡大や新製品の開発、市場の開拓に充てる。
中国の自動車市場の急拡大に伴って、スマートコックピットや運転支援、デジタルヘッドライトといった需要も高まり、それを支える新しい自動車技術の産業チェーンも整備されつつある。その一つがLED業界であり、特に車載用LEDは技術的な参入障壁が高く、従来は独OSRAMや台湾のDOMINANT、韓国のソウル半導体など海外大手が市場を寡占してきた。
電気自動車(EV)の開発競争が激しくなる中、自動車メーカーが付加価値の高い車載用LEDのコスト削減を急いでいる。中国メーカーにとって輸入依存からの切り替えは大きな商機となり、また車載用LEDには汎用LEDよりもはるかに高いレベルの技術や生産管理が求められ、現時点で参入している国内大手企業は5社以下にとどまるなど、市場競争は初期段階にある。
華皓偉業は2014年に設立され、製品はヘッドライトからアンビエントライトまで幅広く対応し、日産や東風(Dengfeng)、吉利(Geely)、奇瑞(Chery)などの大手自動車メーカーに供給されている。広東省にある深圳工場がフル稼働中で、今年末に肇慶工場の本格稼働が始まれば、製品の需給がひっ迫している現状は段階的に改善されていく見通しだ。
創業者の陳志明CEOは「国内大手に加え一部海外メーカーとも提携しており、採用車種は着実に拡大している。また、ここ数年普及が進むアニメーションライト用LEDは一般規格よりも高い信頼性を求められるが、当社は高い市場シェアを保っている」と話した。
特にハイビーム・ロービーム用LEDは、信頼性や放熱性が必須で技術難易度が高い。同社は独自の溶接・共晶接合技術や接着剤を開発し、信頼性や耐熱・耐黄変性能を高めた。さらに中国で唯一、OSRAMを上回る性能のハイビーム・ロービーム用LEDを実用化したほか、アンビエントライト用LEDの車載規格認証も取得している。
韋建華CTOは「独自の製造プロセスや材料技術に基づく当社の車載用LEDは、耐久性が150度の高温環境で平均の3倍、信頼性が国際規格の1.5倍以上あり、暑さや寒さが厳しい地域でも使えるため、中国新エネルギー車メーカーの海外進出を後押しできる」と説明した。
今回の調達資金で、生産拡大やToFセンサーの開発を進め、ライトやセンサー、光量制御システムなどの車載用製品ラインを段階的に拡充していく方針だ。
*1元=約21円で計算しています。
(翻訳・大谷晶洋)
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