タテ型短編動画アプリのリリース秒読み バイドゥは出遅れたショートムービー事業で巻き返せるか

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中国の検索エンジン大手、百度(バイドゥ)が、出遅れているショートムービー事業での巻き返しを図っている。4つ目となるショートムービーアプリ「番楽」のリリースまで秒読み状態だという。

「番楽」の責任者は、モバイルエコシステムグループ(MEG)の曹暁冬氏。同氏は、バイドゥ傘下のショートムービーアプリ「Haokan Video(好看視頻)」の総経理も務める。スマホの全画面を覆うタテ型動画がメインとなる「番楽」は、18~24歳の若者をターゲットに設定し、1話あたり30秒~5分間、3~5話完結型の連続ストーリーを配信する見込みだ。関係者によると、現在すでにApp Storeのアプリ審査段階に入っており、順調にいけば近日中にリリースされる見通し。

この件について直接バイドゥにも問い合わせたが、回答は「ノーコメント」だった。

これまで短編動画アプリ「TikTok」の運営会社バイトダンス(字節跳動)傘下の「抖音(Douyin、海外版は「TikTok」)」、「Xigua Video(西瓜視頻)」、「Huoshan Short Video(火山小視頻)」やテンセント(騰訊)系列の「快手(Kuaishou、海外版は「Kwai」)」といったショートムービーアプリが爆発的な人気を博した。それらの人気アプリに対抗するために、バイドゥは「Haokan Video(好看視頻)」や「Nani小視頻」等のアプリを次々とローンチしてきた。また、新規の利用者獲得に向けた総額10億元(約155億円)還元キャンペーンも展開した。

かつて主流だった15秒動画は、すでに同質化が進んでおり、個性を出すのが難しくなっている。そのため、最近ではより長めの動画を扱うアプリが増えている。コンテンツもショートドラマやインタラクティブドラマ(視聴者の選択によって物語が変化するドラマ)が人気だ。

「番楽」で扱うショートドラマは、1話30秒~5分間、3~5話完結と決まっているが、題材に縛りはない。一方、抖音の場合、ジャンルはバラエティ、ドラマ、ドキュメンタリーで、1話あたりの時間は15分以内、ショートドラマは最低20話、バラエティとドキュメンタリーは最低8話と定められている。一方、快手では、ショートドラマは恋愛やアニメ等、14のカテゴリに細分化されている。また、最近はタテ型画面の動画が人気で、テンセントはすでに100作品以上のタテ型ショートドラマを発表しているという。

各ショートムービーアプリの月間アクティブユーザー数(MAU)を見てみよう。今年6月現在、バイトダンス傘下の三大アプリのMAUは5億9000万人に迫り、テンセント系列の「Kuaishou(快手)」は3億4000万人を突破している。テンセント傘下の「微視(Wesee)」も1億人超。しかし、バイドゥ傘下のショートムービーアプリは未だMAU1億人を超えたことがない。

バイドゥがこれまでリリースした3つのショートムービーアプリのうち、Nani小視頻はその後「伙拍小視頻」と名を変え、最終的には「Quanmin(全民小視頻)」に統合された。しかし、その「Quanmin(全民小視頻)」も事実上の撤退となり、現在残っているのは比較的好調の「Haokan Video(好看視頻)」のみとなった。すでにショートムービー制作者向けに10億元(約155億円)、vlog事業に5億元(約78億円)を投じているバイドゥにとって、ヒットアプリを生み出すのは喫緊の課題である。

間もなくリリースされる新アプリは、バイドゥのショートムービー事業の救世主となるだろうか。
(翻訳・桃紅柳緑)

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