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中国の電動航空機メーカー「零重力飛機工業(Zerog Aircraft Industry)」が8月18日、航空機用バッテリーを手がける「正力新能電池技術(Zenergy Battery Technologies Group)」と戦略的提携を結んだ。正力新能は、零重力の電動固定翼機(eCTOL)「RX1E」シリーズにバッテリーを独占供給する。すでに中国民航局の耐空証明を取得しており、近く量産出荷が始まる見通しだ。
零重力は2021年の設立と同時に、eCTOL「RX1E-A」、マルチローター型電動垂直離着陸機(eVTOL)「ZG-ONE」、ティルトローター型eVTOL「ZG-T6」の3タイプの電動航空機を開発すると発表して注目を集めた。
RX1E-Aは、独自の知的財産権を有する電動軽量スポーツ航空機としては中国初となる。中国工程院院士(アカデミー会員)で航空機設計の専門家である楊鳳田氏が開発の陣頭指揮をとり、中核部品の100%国産化を実現した。最大航続距離は280km、最大巡航速度は時速120km、わずか5分でバッテリー交換でき、初心者パイロットの訓練や体験飛行などに適している。
RX1E-Aに搭載される正力新能の航空機用バッテリーは中国で唯一、航空宇宙産業向けの品質管理システム「AS9100D」の認証と耐空証明の両方を取得しており、高い性能と安全性を誇る。エネルギー密度は320Wh/kg、15分で80%まで充電可能な上、20%の低電力状態でも放電レート12Cを維持できる。これにより、航空機の航続性能と動力の安定性が高まり、熱電分離構造や分散型冗長設計で安全性も確保した。
RX1E-Aはすでに100機余りの受注が確定しており、1000機以上の注文意向も寄せられている。正力新能との提携で、RX1E-Aの量産と商用化がさらに加速すると確実視されている。両社は今後、eVTOLなどへのバッテリー供給でも提携していく計画だという。
さらに零重力は今回の調印式で、正力新能および遼寧通用航空研究院とパートナーシップを結んだことも発表した。RX1Eシリーズなど電動航空機向けのバッテリー・モーター・電子制御装置の国産化を推進する方針を示した。
(翻訳・田村広子)
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