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トレーディングカードブランド「Hitcard」を運営する上海騎形網絡科技が、上場に向けた準備を進めていると報じられた。なお、上場先や具体的な時期はまだ確定していない。業界最大手の「卡游(Kayou)」が香港証券取引所への上場申請に続き、中国トレカ企業の資本市場進出が加速している。
Hitcardは2021年に設立され、収集(コレクション)や交換(トレード)、ゲーム用途を目的としたトレーディングカードの企画・制作に注力している。設立以来、アートトイ大手のPOP MART(ポップマート)や紅杉中国(HongShan、旧セコイア・チャイナ)のシードファンド、アートトイプラットフォームの千島潮玩族、中国電子書籍大手の閲文集団(チャイナ・リテラチャー)などから出資を受け、強固な業界連携と資金基盤を構築してきた。
国盛証券のレポートによると、2024年の中国トレーディングカード市場規模は263億元(約5500億円)と世界最大で、マルチカテゴリー玩具・エンタメ商品の中でも最も成長が速い分野とされる。
市場拡大を追い風に、Hitcardの24年の売上高は約4億元(約84億円)に達し、前年比600%超の成長を記録した。25年はさらに前年の2倍となる増収が見込まれ、すでに黒字化を達成している。
同社は特定の人気IPへの依存リスクを低減するため、契約IPの多様化を図るとともに、若年男性層を中心にユーザー層のさらなる拡大を進めている。
海外市場への進出も本格化している。日本市場において、サイバーエージェント傘下のゲーム開発企業Cygames、IPプロデュースのアカツキ、フィギュアシリーズ「ねんどろいど」を手がけるグッドスマイルカンパニーと提携・出資関係を築いた。
さらには最近ではディズニーとの提携も発表し、今後は北米などの海外市場を開拓していく方針だ。現在の海外売上高の比率は1桁台だが、将来的には10%以上に引き上げることを目指す。
注目すべきは、中国で定着しつつある「開封ライブ」の存在だ。これは視聴者がライブ配信中にブラインドボックス形式のトレカを購入し、その場で配信者が即座に開封する演出である。期待感を高めつつ、購買意欲を刺激するこの手法は、Hitcardにとっても、最重要の販売チャネルとなっており、全体売上の6割以上を占めている。
*1元=約21円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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