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厳しい冬の到来に向けて、新素材企業「大毛牛(Damaoniu)」が新しい防寒素材を開発した。
大毛牛では、このほど自社開発した「DMN-200」という防寒素材で作られた防寒着を発売した。同素材はわずか3ミリの厚さで、マイナス40℃の極寒の気候やマイナス196 ℃の液体窒素スプレーにも耐えられる。厚さ40ミリのグースダウンで充填したダウンジャケットより高い防寒機能を持つという。
このほど、大毛牛は上記防寒着について、クラウドファンディング(CF)を行った。1着当たりの定価は399 元(約6000円)で、9日間で2.6万着を販売し、1025 万元余り(約1.6億円)の資金を調達した。創業者兼CEO白朋氏によると、同新素材について、大毛牛は26項目の特許を申請しており、国内外の関連分野でも新しい技術だという。
DMN-200の効果について、大毛牛が提供した検査報告書によると、同素材を3ミリしか充填していない防寒着の防寒効果が、一般の薄手ダウンジャケットの2倍以上に相等するという。
DMNの原材料については、まだ企業機密だそうだ。最近流行している防寒素材のエアロゲルは、塊あるいは粉末状の素材であり、直接服装の生地としては使えない。現在、少数のメーカーがエアロゲルを素材に防寒着を作っているが、販売数は多くない。白朋氏によると、エアロゲルはDMN-200の原材料の一つで、約3%を占めているが、具体的な素材の構成は企業秘密のため公開できないという。同素材は青島科技大学と連携して、3年かけて開発したもので、申請した特許は全て非公開だという。
また、DMN-200は生産効率が高く、加工コストが低く、保温性が高いというメリットがあり、ダウンなど同性能の素材に比べ、価格が半分以下だという。
白氏によると、競合他社の防寒着と比べた場合、他社では、エアロゲル素材を使用しているが、保温性が一般のダウンにも及ばないものが多いため、大毛牛の商品の方が防寒性が高いと話した。
長期的には、大毛牛は自社をアパレルではなく、新素材企業と位置づけている。今回の防寒着の発売は、新素材のアピールを目的としていたが、クラウドファンディングの結果、コストパフォーマンスが高く、性能の良い新素材による防寒対策に対する市場のニーズを実証した。大毛牛はすでに国内外の10以上のブランドと交渉を行い、約1億元(約16億円)の注文の意向を受けた。現在、大毛牛は工場建設と量産に向けて新たな資金調達を進めている。工場は来年上半期に建設され、一つの生産ラインで1日に3万着分の服装生地を生産できるようになる見込みだという。
アパレル業界以外でも、DMN−200は建築断熱層や自動車のリチウム電池保護、冷凍保温ボックスなどの分野にも利用できるという。
今後の計画について、白朋氏はしばらくは工場建設、ビジネス化チームの建設、受注拡大のほか、企業の実験室、ポスドク科学研究ワークステーションおよび保温断熱材の生産と研究基地の建設を進める予定だと話した。
(翻訳:小六)
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