スーパーアプリを狙う「美団点評」、ミニプログラムプラットフォームを構築へ

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36Kr傘下のメディア「Tech星球」によると、生活関連O2Oサービス企業「美団点評(Meituan Dianping)」が自社のミニプログラムプラットフォームを作るとのこと。しかし、いつどのように正式に発表されるのかはまだ不明だ。

美団アプリ:新機能を絶えず追加

上場後、利益の出ない新事業については「引き算」をしてきた美団だが、美団アプリに関しては「足し算」をしているようだ。シェアサイクルサービスの「モバイク(摩拜単車)」は買収後に「美団単車」へと名称を変更。今後は美団アプリからの利用のみとする予定だ。10月中旬には傘下の民泊プラットフォーム「榛果民宿」を正式に「美団民宿」と改称し、ブランド統合を加速している。

これら一連のアクションは、美団の、単なる飲食関連ツールから「飲食+プラットフォーム」型への転換を後押しする。配車や医療、美容、買い物などの新しい機能も次々と美団アプリに登場している。ミニプログラムプラットフォームを構築することで、美団の「大容量プラットフォーム型」アプリは全方位的な機能を手に入れ、コンテンツ拡充が可能となる。

ミニプログラム最大手の微信に対抗できるか

データサービス「海豚智庫(Dolphin)」アナリストの李成東氏によると、美団がミニプログラムを作るのは、テンセント傘下のメッセンジャーアプリ「WeChat(微信)」のミニプログラムに対抗するためだという。一元化には一元化で対抗というわけだ。こうでもしなければ、人気の飲食店がみなWeChatでミニプログラムを作成し、顧客に対してWeChat上で会員サービスなどの機能を紐付けするように呼びかけることになるからだ。

ミニプログラムの統計データ分析を手掛ける「阿拉丁(アラジン)」が10月末に発表したWeChatミニプログラムのランキングでは、トップ10にECや旅行、ゲーム、動画、ライフサービスなど多くの分野がランクインしている。アリババ傘下の決済サービス「アリペイ(支付宝)」やIT大手バイドゥなどすでにミニプログラムを運営している企業でも、これから始めようとしている美団でも、テンセントのようなソーシャル属性を持たない企業はWeChatミニプログラムのように抜きんでることは難しい。

企業向けサービスとトラフィックをめぐる争い

美団はパッケージ型のソリューションを模索している。事業者とユーザーを自社のエコシステムの中に囲い込みたいのだ。今年初め、美団はフードデリバリー事業に力を入れると発表。110億元(約1700億円)を投入して加盟事業者をサポートするとした。「事業者のレベルアップをサポート」とうたってはいるが、実際には美団エコシステムの補完に他ならない。マーケティング、配送、IT、サプライチェーン、金融などの技術やサービスを美団内に取り入れ、全てを加盟事業者のデジタル化プロセスに取り込みたいのだ。

今、美団は、ミニプログラムのオープンプラットフォームにレベルアップすることで、エコシステムはより完成に近づき、企業向けには閉じたエコシステムを形成しようとしている。事業者が運営する各プロセス、つまり決済端末、サプライチェーンサービス、商品の配送、金融ローン、ミニプログラムの運営や会員システムの構築まで、全て美団がそれらの構築をサポートし、プロセスの1つが欠けることにより、そこから事業者がフードデリバリーアプリ「餓了麼(Ele.me)」やアリペイ、WeChatへ流出することを防ぐ。

美団は加盟事業者と企業を必要とし、その背後にあるトラフィックをより必要としている。サービスが十分多く、かつ全方位的なものであれば、ユーザーが美団アプリにとどまる時間が増え、より多くの注文が獲得できるかもしれない。問題は、事業者と企業をどのようにして美団ミニプログラムプラットフォームに加入させるかだ。美団がプラットフォーム化すると、エコシステム内のアプリとサービスはただでさえ複雑となるのに、ミニプログラムは本当に有効に活用されるのだろうか。

美団が抱く「スーパーアプリ」の夢を実現するのは簡単ではないようだ。

(翻訳・山口幸子)

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