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米コーヒーチェーン大手のスターバックスはこのほど、2025年第4四半期(7~9月期)の決算を発表した。中国事業の売上高は前年同期比6%増の8億3160万ドル(約1280億円)に上り、4四半期連続の増加となった。既存店の売上高も2%増で2四半期連続で改善し、注文数は9%増えた。中国事業の25会計年度通期の売上高は、前年比5%増の31億500万ドル(約4780億円)に達した。
中国はスターバックスにとって米国に次ぐ第2位の市場だ。しかし近年は、Luckin Coffee(瑞幸咖啡)やCotti Coffee(庫迪咖啡)など「攻めの低価格×スピード出店」を武器にしたローカルブランドの台頭により、プレミアム路線で拡大してきたスターバックスは苦戦を強いられていた。
こうした状況下で、同社は中国事業の構造見直しを進めている。プレミアムブランドとしての位置づけを維持しつつ、低価格帯への対応、地方都市への展開拡大、デジタルチャネルの強化といった中国市場の需要に合わせた運営体制への転換を図る。
11月3日、スターバックスは中国の投資ファンド・博裕資本(Boyu Capital)と戦略的提携を締結し、合弁企業を設立して中国事業を共同運営すると発表した。合弁企業の評価額は40億ドル(約6100億円)で、博裕資本が株式を最大で60%取得する。残り4割をスターバックスが保有し、引き続き合弁事業に対して、ブランドと知的財産のライセンス供与を行う。
新会社の本社を上海に構え、中国国内での約8000店の管理・運営を担う。両社は出店余地の大きい地方都市の需要を取り込みながら、店舗網を段階的に2万店規模へ拡大する計画を示している。
博裕資本は今年5月に、中国で最も高い売上を誇るラグジュアリー百貨店「北京SKP」の株式42〜45%を取得した。SKPの企業評価額は約50億ドル(約7700億円)とされ、取引額は約3000億円を超える規模となる。
*1ドル=約154円で計算しています。
(36Kr Japan編集部・茶谷弥生)
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