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中国の電気自動車(EV)メーカー「理想汽車(Li Auto)」が発表した2025年7~9月期決算は、売上高が前年同期比36.2%減の274億元(約6000億円)、純損益が6億2400万元(約140億円)の赤字と大幅な減収減益となった。前年同期は28億元(約620億円)の黒字だった。粗利益率は16.3%に落ち込んだ。ただし、2024年に生産した純電気自動車(BEV)のミニバン「MEGA」のリコールに伴う想定コストを除くと、粗利益率は20.4%となる。
販売(納車)台数の減少が、売上高激減の主な要因となった。7〜9月の納車台数は前年同期比39%減の9万3200台だった。新興EV上位陣が軒並み納車台数を伸ばすなか、理想汽車の落ち込みが一際目を引く結果となった。蔚来汽車(NIO)の7〜9月の納車台数は40.8%増、小鵬汽車(Xpeng Motors)は149.3%増、零跑汽車(Leap motor)は101.77%増となっている。
理想汽車は赤字の主因について、「BEV分野への投資」「MEGAのリコールによる一時的な影響」「価格競争による利益圧迫」の3点を挙げている。
同社はレンジエクステンダーEVを主力としていたが、2024年に初のBEVとしてMEGAを発売。25年7月には第2弾のBEV「i8」を、9月には第3弾の「i6」を市場に投入した。いずれも人気の多目的スポーツ車(SUV)で、2モデルの累計受注台数はすでに10万台を超えたという。しかし、生産能力に限界があるため、納車は進んでいないのが現状だ。10月の納車台数は、i8が5749台、i6は5775台となっている。
*1元=約22円で計算しています。
(36Kr Japan編集部・茶谷弥生)
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