「多国籍大戦」に突入するインドのスマートテレビ市場、ノキアに勝機はあるか

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2019年11月、インドの大手EコマースFlipkartがフィンランドの通信機器大手ノキアと戦略的提携を締結したと発表した。12月10日、Flipkartが販売、製造を担うノキアブランドのスマートテレビ「Nokia Smart TV」が発売された。

これは現在Flipkartの中国のパソコン大手レノボ傘下のモトローラとの提携スタイルに酷似している。Engadgeの報道によると、モトローラはFlipKartと提携して、このほど「Motorola TV」を発売している。

一方、Nokia Smart TVは米音響機器製造会社JBLの新しいステレオシステムを採用した最初の製品になる。このことによって、テレビの音質の悪さに対するインドの消費者が長年抱いてきた不満が解消できそうだ。

スマートテレビはインド市場において競争が激しい分野だ。インドの中間層の成長に伴い、テレビに対する消費者のニーズはフラットパネルディスプレイへと変わりつつある。Advanced Televisionの分析では、2021年末までにインドのテレビ市場の規模は90億ドル(約9900億円)に達し、大きな将来性があると予想されている。

しかしこれまでに、中国スマートフォン大手の小米(シャオミ)、OPPO傘下の「一加(Oneplus)」とモトローラーレノボがすでにインドのスマートテレビ市場に参入しており、なかでも「小米電視(Mi TV)」はそのリーダー的地位を確保している。去年9月の発表によると、Mi TVはインドにおいて18カ月の出荷台数が300万台に達しており、インドでのスマートテレビのナンバーワンブランドの地位は安泰だと言える。

インドのメディア「91mobile」によると、OPPOのインド向けスマホブランドRealmeもテレビを開発している。数カ月以内にリリースされる見通しだ。

ノキアブランドの提携パートナーシップ副総裁であるVipul Mehrotra氏は「インド市場における当社のブランドは信頼性が高く、現地の消費者にとって使いやすい存在だ。インドの消費者のニーズと行動に対するFlipkartの理解とその影響力を借りれば、ノキアブランドのスマートテレビはより使いやすく、購入しやすくなる」と述べている。

インドのテレビ市場はすでに「多国籍大戦」に突入している。ブランド力のあるノキアが後発者ながら優位に立てるかどうかは、まだ不明だ。
(翻訳・桃紅柳緑)

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