中国のゲームライブ配信業界の行方 「虎牙」と「闘魚」の2トップとなるか?

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中国のゲームライブ配信業界の行方 「虎牙」と「闘魚」の2トップとなるか?

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2トップにせまる新しい顔ぶれ、誰が新しいブームを起こすか

中国のゲームのライブ配信は、2トップ時代に入った。2トップとは、ゲームに特化したライブ配信アプリ「虎牙(HUYA)」とナスダックに上場している「闘魚(DOUYU.COM)」の2社で、市場浸透率はそれぞれ62.1%と40.4%に達している。また、独特なACGカルチャーを持つ人気動画サイト「ビリビリ(bilibili)」も、ゲームのライブ配信の分野で急成長を続けている。

闘魚の2019年第3四半期のMAU(月当たりアクティブユーザー数)は、1.64億と記録を更新し、前年同期比で14.7%増加した。有料会員数は平均で700万となり、前年同期比で66%増加している。ライブ事業の売り上げは16.62億元(約250億円)で、売上高総額に占める比率は89.4%である。

一方、虎牙の2019年第3四半期の国内平均MAUは1.46億で、有料会員数は530万である。有料会員数は闘魚に及ばないが、収益性は虎牙のほうが高い。第3四半期のライブ事業の売り上げは21.561億元(約345億円)で、前年同期比で77.2%と大幅に増加した。

前述の2トップに対抗するビリビリはライブと付加価値サービス事業の第3四半期の売り上げが4.5億元(約72億円)となり、前年同期比で167%成長。上場以来の最高額となった。

また、他のショート動画サイトもゲームのライブ配信に進出し始めている。

「快手(Kuaishou、海外版は「Kwai」)」は2018年から同分野でのサービスを開始し、2019年7月に初めて関連データを公表した。ゲームライブ配信のDAU(日当たりアクティブユーザー数)は3500万、ゲームのショートビデオのDAUは5600万である。また、毎月200万のライブ配信が新たに始まり、月当たりの配信時間が6.8億分を超えている。ただし、同社はユーザーの平均視聴時間、ロイヤリティ、利用時間やログイン頻度によって表されるアクティブ度を公表していないため、他のライブプラットフォームとの比較はまだできない。

「バイトダンス(ByteDance、字節跳動)」も注目されている。2019年3月、バイトダンス傘下の「抖音(Douyin、海外版は「TikTok」)」、「西瓜視頻(Watermelon Video)」と「火山小視頻(Huoshan)」は、ライブ技術と運営チームが統合され、ライブ事業用プラットフォームを組織し、バイトダンス傘下すべてのライブ事業をサポートしている。

全体的に見ると、ゲームのライブ配信市場を主導しているのは、IT大手の「騰訊(テンセント、Tencent)」傘下の企業だ。

テンセントは闘魚の筆頭株主で、虎牙の2番目の株主でもある。さらに、快手とビリビリにも出資している。さらに、テンセントの傘下にはゲーム専門のプラットフォーム「企鵝電競(egame.qq)」があり、同プラットフォームは2019年9月時点でのMAUと市場シェアが闘魚と虎牙に次ぎ第3位である。テンセント傘下ではない第4位の「触手直播(chushou.tv)」も、最近テンセントとライセンス契約を締結した。

中国の人気オンラインゲーム「英雄聯盟(リーグ・オブ・レジェンズ)」、「王者栄耀」、「和平精英(ゲーム・フォー・ピース)」の著作権がテンセントにあることを考えると、テンセントのゲームの著作権に関する支配力も圧倒的だ。

全ては各社の特徴が決める

ゲームのライブ配信市場の現在の状況は、それぞれの企業の特徴によって形作られた。今後の発展方向もそれにより左右されやすい。

闘魚はショート動画サイト「AcFun」とゲーム対戦プラットフォームから発展し、数多くのヘビーユーザーがおり、PCゲームとスマホゲーム両方に注力している。最も歴史の古いゲームライブ配信サイトであるため、ユーザーのロイヤリティが高い。また、闘魚はテンセントとの連携により、ライブ配信の著作権を多く取得し、eスポーツの世界チャンピオンiGクラブとも契約したため、非常に優位性のある立場にある。

虎牙はエンタメサイト「YY」から発展し、コンテンツの内容はエンタメ系のものが多い。よって、モバイルMAUとコンバージョン率が良い。ゲーム配信において、虎牙は明確にスマホゲームに力を入れており、視聴方法もスマホでの視聴を重視している。

快手はショート動画サイトであるため、闘魚や虎牙と比べ、ゲームのヘビーユーザーよりもライトユーザーの方が多い。しかし、快手はユーザー規模が大きいことから、スマホゲームとミニゲームのライブ配信については、一定の優位性があると思われる。

ゲームのライブ配信業界も混戦が始まっている。各社にはそれぞれの特徴があり、異なったユーザー層向けに運営している。今後しばらくは、闘魚と虎牙の間で展開される競争が最も激しいものになるだろう。

作者:「深响」(Wechat ID:deep-echo),呂玥
原文: https://mp.weixin.qq.com/s/0k8vuiXBa1PEx3K7avmWeA

(翻訳:小六)

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