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中国で「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)の育成とバイオエコノミーの質の高い発展が進む中、バイオ製造産業は戦略的好機を迎えている。新華社傘下の中国経済信息社はこのほど、2025年中国バイオ製造産業都市競争力トップ50ランキングを発表した。産業規模と優良企業、イノベーション能力、資金調達能力、産業収益、成長力の6方面から、全国の主要都市のバイオ製造産業チェーンの強靭(きょうじん)さと活力を全面的に評価した結果、北京市が92.09の総合スコアでトップに立った。
広東省広州市(90.34)は2位、浙江省杭州市(89.60)は3位となった。4~10位には広東省深圳市(88.24)、上海市(88.21)、湖南省長沙市(87.82)、四川省成都市(87.68)、安徽省合肥市(87.66)、重慶市(87.59)、湖北省武漢市(87.28)が入った。
地域別にみると、中国バイオ製造産業は複数の地域が台頭し、協調的に発展するという良好な様相を呈した。上位10都市の半数を杭州と上海、合肥を含む長江デルタ地域(上海・江蘇・浙江・安徽1市3省)、広州と深圳を含む珠江デルタ(広州・仏山・肇慶・深圳・東莞・恵州・珠海・中山・江門9市)地域が占め、都市群の強大な相乗効果を示した。長沙や成都、重慶、武漢など中西部地域の中心都市も層の厚い工業基盤を武器にランク入りを果たした。
北京は全国の科学技術イノベーションセンターとして、複数の中核指標で優位性が明らかとなった。中国経済信息社のデータによると、北京は「優良企業」で97.45、「イノベーション能力」で91.93のスコアを獲得し、いずれも全国最高となった。市内に数多く存在するトップレベルの大学と科学研究機関を拠り所として、北京はオリジナルのイノベーションから成果の実用化に至る全工程の自己完結型体制を確立しており、バイオ製造分野のリーディングカンパニーとユニコーン企業(評価額10億ドル(約1530億円)以上の未上場企業)が数多く結集している。
広州と杭州もそれぞれの特色がある。広州は「資金調達能力」のスコアが95.64となり、全国首位に立った。バイオ医薬品や農業バイオテクノロジー、バイオものづくりなどの分野で分厚い産業基盤を築いており、27年までに全国的競争力を持つバイオものづくり産業クラスターを形成し、バイオ医薬品やバイオマテリアル、バイオ食品、バイオヘルス、バイオ農業の5分野を重点的に推進する方針を打ち出している。杭州は「産業収益」で90.61のスコアを獲得した。市内では銭塘区を製造の中核、西湖区をイノベーションの発信地とする構図が形成されている。西湖区は科学技術イノベーションの重要な拠点として、数多くのトップレベルの研究機関と人材を集め、銭塘区は製造業、特にファインケミカル、バイオ医薬品、新素材など分野で厚みのある基盤を備える。杭州はデジタル経済の重要拠点としてバイオテクノロジーとIT(情報技術)の融合にも取り組み、産業のバリューチェーンのハイエンド化を推進している。
上位10都市の中では長沙、成都、重慶、武漢ら中西部地域の都市も注目を集めた。これらの都市はいずれもしっかりした製造業の基盤と豊富な人材資源を抱え、成都は「優良企業」で91.39、重慶は「産業規模」で89.12のスコアを獲得し、産業の強大な受け入れ能力を示した。これら中西部の中心都市は関連政策の後押しを受けて、産業移転の受け入れを加速し、地域色のあるバイオものづくり産業クラスターを育成しつつある。
バイオ製造は新しい生産技術で、バイオプロセスを通じて製品の合成・加工を行い、環境にやさしく高効率で、再生可能など特徴がある。バイオ医薬品やバイオエネルギー、バイオ農業、バイオベース化学品・素材が応用の中心的な分野となっている。「国民経済と社会発展の第15次5カ年規画(2026~30年)の策定に関する提案」では、バイオ製造が六つの未来産業の一つに位置づけられている。25年末時点の中国のバイオ製造産業の規模は1兆1000億元(約24兆2000億円)に上った。【新華社上海】
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