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「メガユニコーン」として世界一位に輝いた中国のテック企業バイトダンス(字節跳動)は、3月12日に迎えた創業8周年に際し、組織の全面改革を宣言した。同日より、元高級副総裁の張利東氏はバイトダンス(中国)董事長として同社の運営の全面的な調整を図る。また「抖音(Douyin、海外版はTikTok)」の張楠CEOはバイトダンス(中国)のCEOとなり、中国事業の総責任者として、ニュースアプリ「今日頭条(Toutiao)」、抖音、動画プラットフォーム「西瓜視頻(Xigua Video)」、検索サービスなどの運営、マーケティングおよびコンテンツ提携を全面的に統括する。両氏は今後、張一鳴氏にレポートを上げることになる。
バイトダンス創業者でこれまでCEOを務めてきた張一鳴氏は今後、同社のグローバル戦略や成長を主導し、企業管理研究、CSR(社会的責任)、教育などの新事業の方向性を含む長期的かつ重要な課題の模索や戦略的思案により特化していく。それと同時に、バイトダンスのグローバル管理チームの整備にもさらに注力していく模様。
設立から8年が経過したバイトダンスは、すでに30か国の180都市あまりにオフィスを構え、6万人超の従業員を抱えるグローバル企業に成長した。公式データによれば、昨年年末の時点で、同社傘下のプロダクトの世界月間アクティブユーザー(MAU)は15億人を突破し、150カ国・地域で75言語での事業を展開している。同社のショート動画SNSアプリTikTokを例に挙げると、すでに2年連続で世界人気モバイルアプリ(非ゲーム類)の年間ダウンロード数ランキングのトップ5に名を連ね、今では世界で最も人気のアプリの一つとなっている。
だが、こうした急成長がさらなる組織マネジメントの課題をもたらしている。張一鳴氏は超大型グローバル企業の管理をバイトダンスの長期重要課題のトップに据えている。同氏は全社員に宛てた書簡の中で以下のように述べた。
「テクノロジー企業の組織方法の変化は、多くの新たな変革をもたらすだろう。それは事業、財務、人事の全てに現れる。財務については、UGC(ユーザー生成コンテンツ)のLTV(Life Time Value、顧客生涯価値)をどのように内部の財務リポートに反映させ、また各事業の間でのコストをどう清算するかという問題がある。また人材面では、職能、事業、市場という三つの視点が交差する中、人材をどう育てるかが課題だ。さらに、企業の内部ツールに関しても新たな開発や最適化が求められるだろう。実のところ、我々は過去2年間に多くの問題を抱えたが、それらについて熟考することが少なかった。私は今後、より多くの時間を学びや検討に費やし、皆さんと共に討論し、レベルを引き上げることに努めていきたい」
張一鳴氏は、自身の経営理念「develop a company as a product(商品を開発するように企業を経営する)」についても再び強調した。この書簡は、「過去を振り返りつつ、今この瞬間に専念し、未来に大きな期待を寄せる」との言葉で締めくくられている。
(翻訳・神部明果)
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