「フェムテック」が台頭、AIoT活用の女性向けヘルスケア「Bongmi」が急成長

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科学技術の発展に伴い、健康ビッグデータにますますが注目が集まっている。データを定量的に管理できれば、自分の体調をきちんと把握し、健康を定量的に管理できるようになる。

世界のリーディングカンパニーを目指す「棒米科技(Bongmi)」は、女性向けデジタルヘルステクノロジー企業だ。妊活その他のヘルスデータを定量化する一連のIoT製品のほか、世界中の女性に向けサブスクリプション方式でAI+IoTベースのデジタルヘルスサービスも提供している。

創業から数年、Bongmiの製品は体脂肪計、非接触体温計、耳式体温計、子供用身長計や体重計、女性ホルモンモニターにまで拡大し、今では体外診断用医薬品(IVD)の開発も重点的に行っている。さらに、ユーザーの健康データとAI+IoTを組み合わせ、デジタル健康サービスも進化させた。今後はデータとリンクした健康分析、保険会社や製薬会社との提携を軸に成長させていくという。

新型コロナウイルス感染症の蔓延は危機であると同時に、同社にとってはチャンスにもなった。基礎体温計、非接触体温計、妊娠検査薬のニーズは中国以外でも急速に高まっており、国外市場に注力してきた棒米科技にとっては追い風となった。国外の同社ユーザーは150万~200万人、Bongmiは基礎体温計や非接触体温計のメーカーとして国外でもよく知られている。中国国内では感染症による需要のほとんどが法人向けであるのに対し、国外では自宅での健康チェックに使う個人向けが多い点が異なる。この点、Bongmiの今までの顧客層と市場でのポジショニングは、新型コロナ危機によるニーズと完全に符合した。

Bongmiは基礎体温計や非接触体温計だけでなく、妊娠検査薬と同じイムノクロマト法を使った新型コロナウイルスの簡易検査キットも開発している。少量の血液で判定できるので、自宅での検査にも使用可能だ。同社は、新型コロナの疑いがある場合、不必要な感染を回避するため、まず自宅でこの簡易検査キットを使って検査して陽性の疑いありと出たなら、医療機関に行ってPCR検査や胸部CTなどを受ければ良いと説明している。この検査キットは欧州で既に承認を受けており、価格は数十ドル(数千円)になる見込みだ。同社の売上高は新型コロナウイルス感染症の流行前よりも5倍増加した。

Bongmiにとってはデータヘルスサービスも重要で、今後の重点は以下の2点になるという。

・サブスクリプション式医療サービスの拡大:健康データ管理・分析の項目を増やし、地元での健康相談や問診のアレンジ、近くの生殖補助センターへの紹介など、女性ユーザーにより精密なサービスを提供する。Bongmiのアプリは2019年のローンチ以来、アップルストアのヘルスおよびフィットネスアプリランキングで上位をキープ、第15位にランクインしたこともある。ダウンロードから支払いまでのコンバージョン率(CVR)も最大10%と、ユーザーと連動して収益も急速に伸びている。

・製薬会社や保険会社とのデータ連携:体系的なデータ蓄積やアップロードを継続的かつ動的に完了できるのがIoTのメリットだ。同社が有する150〜200万人の国外ユーザーから得る膨大なデータは、言わば宝の山である。Bongmiはユーザー同意の下、製薬会社や保険会社とプラットフォームを連結して、ビッグデータを解析、サービス向上を図る。英AI系ヘルスケア「Medopad」と提携したほか、独「バイエル(Bayer)」、米「アッヴィ(AbbVie)」などの製薬会社ともリソースを共有しており、将来的に研究開発でも提携する見通しだ。さらに保険会社「智算集団(Intellisures)」とも提携し、米国女性の健康関連保険を共同で研究開発している。

Bongmi創業者でCEOの楼暁都氏は「短期的な利益は重要ではない、現在の戦略重点はユーザーを増やすこと。今はコミュニティを通じてユーザーの定着率を高めているところで、今年末までに海外ユーザー1000万人突破を目指している」と語った。

(翻訳・永野倫子)

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