自宅でのトレーニングをAIが指導する時代へ、AI×フィットネスバイクの「NEXGIM」売れ行き上々

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自宅でのトレーニングをAIが指導する時代へ、AI×フィットネスバイクの「NEXGIM」売れ行き上々

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ホームエクササイズ商品の販売量が堅調だ。人々の健康に対する関心がますます盛んになり、健康への投資も増加している。フィットネスバイク、ランニングマシン、ウォーキングマシン、スポーツウエア、健康食品などここ数年で急成長したものばかりだ。

ホームエクササイズでのフィットネス商品の中で、フィットネスバイクはランニングマシンに比べ、ノイズも小さく安定性もよい。それに加えて、脂肪燃焼率も高く若者層からの人気が根強い。スマートフォン及びIoT家電大手の「シャオミ(小米)」系列企業である「脈合信息科技(MageFitness)」もフィットネス市場に参入している。昨年9月、シャオミ傘下のECサイト「小米有品(YOUPIN)」でホームエクササイズ用のAIスマートフィットネスバイク「NEXGIM」が発表され、クラウドファンディングでの先行発売台数は目標台数の7.4倍に達し、9月の店頭販売では1カ月で1500台を売り上げた。またEC大手「京東(JD.com)」で販売開始後は、同タイプのフィットネスバイクではやや高めの価格帯にもかかわらず、いきなりトップ3に入る勢いだ。ここ数カ月は、新型肺炎の影響もあり、1日の売上台数は4~5倍増となっている。

創業者の李栄春氏は、2017年からスマートモーターによるフィットネスバイク製品の原型を開発し、2年間の研究と製品の世代交代を経て、最終的に2019年に正式発表、販売へとこぎつけた。この2年間で段階的に「ホームエクササイズ」シーンへの参入の基礎を固めており、今後はより多くのビジネスシーンへ拡大するとの期待感を表した。

数あるブランドの中でNEXGIMは何が違うのか

同製品の最大の強みは技術面だ。NEXGIMシリーズのフィットネスバイクは電動タイプのバイクで、スマートモーターダンピング(特許4件出願済)を採用。発売時ですでに第三世代となった。AIシステムを取り入れ、スマートモーターダンピング技術は運動データの正確な収集とコントロールを実現した。

スマートモーターとはどのようなものか。フィットネスバイクのモーターの多くは抵抗力を利用しており、摩擦式とマグネット式を取り入れているものをよく見かける。前者は微調整しにくく、後者は重量が重い(特にマグネットタイプのバイクの重量は品質評価の上で重要な点である)。重すぎるフィットネスバイクは家庭用には適さない。NEXGIMが採用したのはモーターによる抵抗力であり、つまり軽量のモーターで大きな抵抗力を実現したのだ。創業者の李栄春氏は、摩擦式は人力車、マグネット式は自動車、電動モーター式はEVに相当すると、車の変遷に例えてこの抵抗力の原理を説明した。

モーターによる抵抗力を採用した結果、バイク本体の重量が軽くなり、見た目の重々しさもなくなった。また場所を取ることもなく0.45平方メートルあれば十分である。性能面においても他のフィットネスバイクと同じ抵抗力を実現でき、正確かつ迅速に安定した調整も可能だ。

次の違いは「出力」だ。ユーザーがジムに行ってトレーニングをするとき、フィットネスバイクに乗って同じ音楽やリズムに合わせたとしても、一人ひとりの負荷や踏み込む回転数が異なることでトレーニング内容も異なってくる。しかしこのフィットネスバイクはユーザーの踏み込む回転数、トレーニング内容に応じてその負荷を調整し、いつでも安定した難易度を維持できる。

この技術はもともとプロスポーツ選手のトレーニングに用いられており、相応のトレーニング目標から負荷のパラメーター、運動リズムを算出してからフィットネスバイクへ自動でフィードバックを行う。こうすることで、ユーザー自ら負荷の調整をすることなくトレーニングをより効率良く行うことができる。このほか、ユーザーの使用が多くなるにつれて、システムはユーザーのトレーニング状態に基づきよりふさわしいトレーニング内容、コース、運動指数を選び出してくれる。この運動データの取得、分析、マッチングのすべてのプロセスは常に最適化され、ユーザーのトレーニング効果の向上をサポートする。

現在、NEXGIM内蔵のトレーニングコースは、ビデオコース、運動目標別のパワーコース、実際の風景をシミュレーションしたLBEコースの3コースが用意されている。同社提供のデータによると、直近一週間の利用率は50%前後、時間にして平均15分。また1台に1.3人分のアカウントが登録されている。この点から、家族の人が同じフィットネスバイクを共通利用していることが分かる。

一般消費者向けのECとしてはなかなか優れた業績だが、NEXGIMシリーズの目標はホームシーンにとどまらない。同社がベンチマークとしているのはフィットネス器具専門企業の「テクノジム(TechnoGym)」だ。したがって、今年はジム、企業、ホテルなどを含むto B事業も開始する。同社は「StarVC」からエンジェルラウンドで数百万元(数千万円)を調達しており、現在は販売ルートの拡大と海外進出に用いる資金調達を実施中だ。

(翻訳:lumu)

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