大人気アートトイブランド「POP MART」が100億円以上調達 5月中にも香港上場か

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大人気アートトイブランド「POP MART」が100億円以上調達 5月中にも香港上場か

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デザイナーズトイなど取り扱う中国「POP MART(泡泡瑪特)」がこの度新たに資金を調達したことがわかった。「華興新経済基金(Huaxing Growth Capital)」と「正心谷創新資本(Loyal Valley Capital)」がリード・インベスターを務め、調達した資金は1億ドル(約107億円)以上に上る。関係者によると同社は早ければ今月中にも香港証券取引所への上場を申請するという。

この件についてPOP MARTに問い合わせたが回答は得られなかった。

今回の資金調達には早くから気配があった。一週間ほど前「華興資本(China Renaissance)」グループ董事長の包凡氏は同資本の手掛けるイベント「CRFamily+」でPOP MART創業者の王寧CEOと対談している。CRFamily+とは華興資本が今年開設した投資後プロジェクトのためのイベントだ。

対談の中で王氏はPOP MARTの「プラットフォーム化エコシステム」についてこう語っている。「川上であるデザインでは、例えば優秀なアーティストと作品を発掘して展示会を開くことができる。中間ではサプライチェーンを構築し、川下でアートトイコミュニティを作り、これら全てをつなぎ合わせることには大きな価値がある。」同社が手掛けているのはアーティストのためのプラットフォームだという。毎年、新しいアーティストがそこで自己表現をし、ビジネスにする。包氏は王氏が描くPOP MARTの将来設計を聞いて「ディズニーとよく似ている」と思ったという。

2010年に設立したPOP MARTはアーティストの発掘、IPのインキュベート、消費者へのリーチ及びアートトイカルチャーのプロモーションを行っている。現在は直営店舗が140店、アートトイ専用の自動販売機が約850台あり、中国63都市に進出している。

話題になっている人気フィギュア「「Molly(モリー)」

POP MARTに最初に出資した「蜂巧資本(BorchidCapital)」の創業パートナーである屠錚氏は昨年インタビューで「2013年に出資した時、スタートアップはどこも業界のモバイル化やオンライン化にチャンスを求めていたが、POP MARTの王CEOはニューリテールのオフライン業態が変革の時にあることを確信していた」と語っている。そのため2017年までは、POP MARTは比較的目立たない存在であり、それが破竹の勢いで成長することにつながったという。

昨年のダブルイレブン(11月11日を中心とする年間最大のネット通販イベント)でPOP MARTは大手ECプラットフォーム「天猫(TMALL)」の店舗で前年同期比295%増となる8212万元(約12億3000万円)を売り上げた。初めてレゴやバンダイなどのトップブランドを抑えて天猫のおもちゃカテゴリで1位となったのだ。

設立から10年の間にPOPMARTは何度も資金を調達してきた。出資者は前出の華興新経済基金と正心谷創新資本、蜂巧資本以外にセコイアキャピタル・チャイナ、「創業工場(VenturesLab)」「啓賦資本(QF Capital)」「黒蟻資本(BA Capital)」などだ。2017年に中国の店頭市場「新三板」に上場したが、昨年上場廃止している。
(翻訳・山口幸子)

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