評価額200億米ドル「WeWork」が 中国で急成長 需要に供給が追いつかず

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評価額200億米ドル「WeWork」が 中国で急成長 需要に供給が追いつかず

新商业NEO100 | WeWork中国艾铁成:现在我们在中国的最大难题是供不应求

去年8月底,WeWork获得了软银44亿美元的融资,公司估值高达200亿美元,与Palantir和SpaceX的估值相仿,成为仅次于Airbnb和Uber的估值最高的美国科技创业公司之一。美国另一家公开上市的联合办公公司IWG 2017年的营收为32亿美元,是WeWork同期营收的3倍多。但其市值只有29.7亿美元,与估值200亿美元的WeWork完全不在同一数量级上。WeWork的估值一直备受争议,但一定程度上这也向外界强调了它的商业模式并不是单一的“二房东”。WeWork 联合创始人 Miguel McKelvey 曾表示:“我们并不是以获得了多少融资、进行了多少投资或者创建了多少处联合办公空间来衡量自己,而是根据我们造成的影响来衡量。”
如果只是算工位,肯定没有办法算出这么高的估值,它的高估值来源于在这个连接海量企业的平台上可以产生新的商业模式——未来,空间将从资产属性变成服务属性,商业模式从租金导向变成流量导向,属性从地产属性变成平台属性。而这一商业模式成立的前提,是WeWork空间具备足够的吸引力,以及快速扩张,做到足够规模。

从创办的第一天起,WeWork就开始搜集各种数据:人们是如何工作的?在哪里工作效率最高?要想让员工有好的感觉,需要给他们提供什么?他们最开始到底需要多少办公空间?如今,WeWork已经将掌握到的这些知识运用到自己的办公空间设计中:便利性和前沿元素是吸引公司人的最大因素。

WeWork已经开始试验如何将这些数据转化成企业客户需要的新产品和服务。这些新产品服务包括打造定制化的办公室内部设计;通过授权的方式让公司也可以通过软件预定会议室;分析会议室使用数据;让充分掌握WeWork社区思想的社区经理提供现场支持等等。这一整套服务被称为“Powered by We”。

另外,据 WeWork 估计,与传统的办公空间相比,WeWork 能为企业会员节省25%-50% 的运营费用,所以越来越多的联合办公成员是来自大型企业的雇员,而非创业企业或自由职业者。资产状况良好、发展稳定的大型企业员工是 WeWork 目前增长最快的客户群,占到了 WeWork 成员的 25% 以上。

它对未来的发展仍抱有很高的期望:WeWork目前拥有约20万会员,但它计划在今年年底之前将会员总数再增加一倍,还计划在今年将其经营的办公大楼数量增加一倍,达到400多幢。

快速扩张还有一层意义,即平衡不同周期带来的风险。2010 年,WeWork 创立之时,世界刚刚经历了一波金融震荡。房产价格暴跌,这对于 WeWork 来说是个优势。公司未来可能会面对的风险是如果再发生一次严重的经济衰退,情况会发生什么变化?规模的扩大也能为 WeWork 创造了新的可能性,可以更好的利用空间,并创造出各种实体之间的协作机会。

在这样的前提下,中国是一个被WeWork寄予厚望的市场。2017年7月,WeWork在中国成立了一个分部。44亿美元融资中的很大一部分也将用于WeWork中国。

为了持续提升WeWork在中国公司人和创业者心中的魅力,它今年还将由美国市场开始的“创造者大赛”搬到了中国。这个旨在扶植和激励创造者、创业者的大赛,奖金总额高达约600万人民币。中国区决赛将于2018年4月12日在上海西岸艺术中心举行。而从中国赛区甄选出的优胜者将于今年前往纽约参加WeWork创造者大赛全球总决赛。

随着中国公司的成立,WeWork也进行了一系列人事任命,任命艾铁成为大中华区总经理,全面负责WeWork在大中华区的日常运营管理及业务发展,向WeWork亚洲区董事总经理李恺先 (Christian Lee)汇报。艾铁成曾任上海迪士尼度假区市场部副总裁、洲际酒店集团公司大中华区副总裁。

36氪采访了艾铁成,聊了聊WeWork接下来在中国准备怎么做。以下是访谈内容。

新商业NEO100 | WeWork中国艾铁成:现在我们在中国的最大难题是供不应求

WeWork中国上海威海路店

36氪:WeWork去年年中成立了中国公司,接下来的发展计划是怎样的?

艾铁成:中国是一个单独的实体,首先,中国市场很大。作为任何一个全球公司,如果没有中国市场,很难被称为全球公司。而最主要的原因是更专注,如果用一个词来形容就是“重视”,用两个词形容就是“更重视”。

现在有三个城市,北京、上海、香港。今年我们会进入广州、深圳、成都、杭州、苏州、南京、西安以及武汉。

我们每年增长都会非常快,今年可能会增长四到五倍,以后每年至少翻倍。主要是需求很旺盛,所以我们未来的成长性是非常看好的,这不只是中国,全球都是这样一个增长速率,我们全球每年都在翻倍,很少有公司能做到这样的速度。

36氪:现在入驻WeWork中国的会员大概哪几种类型比较多,跟美国有区别吗,如果没有达到一个比较理想的状况会去人为干涉吗?

艾铁成:我觉得很像,我们也没有想特意去管理,它是一个很好的组合,有一两个人的初创公司,十几个人的公司也有,几百个的也有,甚至像很大的企业也有。在公司工作的人,越来越多是80后、90后。可能公司大小、规模上有区别,但在里面工作的人都一样,如果从会员角度来讲,需求上是非常相似的。

我们一直讲的是体验,要保证你去全球WeWork每一个办公地点,都有独特设计,比如威海路店就是老上海,华山路店就是法租界的特色,其他的也都有邻里特色,会融入到整个设计当中,让你感觉到焕然一新。但整个办公室的格局和空间利用都“非常WeWork”,你去到我们全球209个办公地点,每个地方你会发现它具有这方面的一致性。

36氪:什么叫“非常WeWork”?

艾铁成:我们对办公室、会议室、整个公共区域的布局,有自己对空间的理解,比如一个很小的点,我们有个电话间的设计。电话间很小,你去其他公司很多人打私人电话要到电梯间打,或者到很大的会议室打私人电话,这就是浪费空间。打电话的时候就需要这么大点地方,你需要私密性,需要隔音好一点,我们就专门设计了这样的地方,不管全球哪里的人都有这个需求。这只是一个例子。包括我们会议室设计,包括壁纸,你会看到很多这样的细节。

36氪:WeWork的选址一向是市中心、交通便捷处,考虑到项目会越来越多,这一点在未来会有变化吗?

艾铁成:首先会考虑城市,经济发展状况,商务的业态。再讲得微观一点,交通方面一定很重要,以及当地的零售和餐饮。也就是说,一定要保证在这里工作的会员享受到方便和舒服。我们真正要做的就是不仅在核心商务区,同时稍微中外围一点的地方也有需求,有人在那里住就会希望在当地上班,对住在外围的人去市中心反而不方便。

我们先去最好的地点、最好的楼,也会看发展很快的地方。比如上海,基本在核心商务区都有,但次核心地点我们都去看。

租约上我们是长期,至少15年。我们国外都是20-30年,这种长期的对业主的承诺是很重要的,大家更相信我们。

比如我们在新天地拿的一栋楼4,500个工位,27,000方米,那是很大的楼。基本上整栋楼都是我们的,华山路店除了零售以外,都是我们的。

在美国有第三方做了一个调研,WeWork进驻之后,对整个地段提升是很厉害的,对它整个零售,比如像徐家汇这里,除了自己的会员,我们也经常会做活动,全球的会员都会过来,人流聚集,这些人都是比较有购买力的,他们对整个消费也好,尤其对周边的零售影响都是蛮大的。

新商业NEO100 | WeWork中国艾铁成:现在我们在中国的最大难题是供不应求

WeWork中国上海徐家汇店

36氪:现在在中国已经入驻的会员,他们有没有提出一些建议,有什么让你觉得挺意外的?

艾铁成:已经不只是建议,比如我们WeWork在全球的会议室都不大,但在中国,会员就需要大会议室,因为经常需要全员大会。中国人用微信,我们就希望微信是个很好的平台,我们原本有一个APP是可以在全球定会议室的,但为了方便中国会员,我们在微信上做了创新,通过微信也可以订会议室。另外,我们是公共区域有一些联合工位,但中国需要更多的有一个自己的空间,哪怕是五个人他也希望有个私人空间。

我们最近还做了一个全员大会,我让所有人一起去贡献主意,怎么可以让中国的WeWork变得更独特。比如在空间里是不是搞一个可以午睡的地方,或者一个吸氧吧,他们有各种各样的古怪的点子。还有中国有很多夜校,父母那一辈都去夜校学习。WeWork未来怎样去提升空间效率,我们下班以后有很多社交活动,未来这个是不是可以变成教育的场所,晚上七点到九点。

其实我们已经在开始尝试做这样一些示范。包括我们有这么多会议室,现在很多人比较喜欢有创意的会议室,不喜欢去酒店,觉得很闷,我们这个地方非常有吸引力,一推出来有很多人过来去尝试,反馈特别好。这是一个新的业态模式,本质上就是更好地利用整个空间,让效率提升。

36氪:对会员来说,核算过平均的成本比正常的租办公室还会再低一点,还是差不多?

艾铁成:这个也要看。因为我们是全包制的,你进来之后所有的是全包的,包括无线,另外我们还有免费咖啡,咖啡都是最顶级的,我们还有免费的精酿啤酒,基本上你来了,能满足你所有的需求,包括水电煤,但是如果你去租一个传统办公室,办公室要自己装修、设计,你要负担很多东西。如果你把所有的加起来,以我们现在测算的模型,一般来讲我们效率会高20-30%。

36氪:WeWork全球来看,从为创业企业提供办公空间正慢慢转变为为越来越多大公司提供服务,大公司业务占比越来越大,这是否跟最初的想法有点不一样了,中国市场是否也会这样?

艾铁成:我们刚刚起始的时候,WeWork找一个地方,重新去打造、改造空间,然后再找会员。近些年因为我们空间做得太好了,它真的是很有吸引力。现在全球有亚马逊、Facebook、IBM、微软,在亚洲我们有汇丰、阿里巴巴,这些大企业以及一些中型企业、小企业都变成我们的会员。

现在很多企业有自己的园区、自己的楼,可能这个地都是它的,楼也是它的,但是做办公室不是它的核心竞争力,他们看到WeWork对空间的设计,对社区的经营,包括整个会员的机制,所以他们就请WeWork去到他们园区里面,从对大数据的理解,对空间的理解,到设计、建设、运营。这是发展非常快的一个品类,我们在中国也开始做了,已经有几家开始在建了。就是我说的上门定制及运营服务(Powered by we)。

36氪:WeWork的优势是全球化网络,但每个市场确实差别很大。中国如何做本土化,有哪些水土不服的风险点?

艾铁成:我们没把自己看作是一个办公地点,或者说是共享空间,我们为什么会做创造者大赛?是因为我们CEO一再讲,我们整个公司的使命是为了创造者们每天很开心地工作,真正做你喜爱的事情,创立这样一个“让工作变得更人性化”的地方。传统的办公方式已经不能满足未来人的需求了,我们在改变整个方式,比如据统计现在每天每人看手机150次,但我们希望人与人之间沟通变得更有温度。

其实更重要的是怎么更好地满足中国会员的需求。首先,WeWork来中国的第一天,甚至来这之前就做了很多对中国市场的了解,首先去学习、去理解,这是最开始,很快就找到本土合作伙伴,弘毅投资是我们中国的投资人,除了弘毅,还有远洋地产,我们跟它一起合作非常多。另外,整个团队包括我自己和整个领导层都是在中国市场深度工作很多年的中国人,非常了解市场。外资企业在中国有失败的,也有非常成功的,我觉得成功的要比失败的例子还要多。

WeWork真正的优势是平台。我们的会员,无论是全球会员,还是中国会员,他们都是在全球扩张的。我们的会员本身就有全球化的需求,就需要有一个全球的网络,一个全球的平台,这是非常大的特点和优势。这时候我觉得不只是本土化,必须保证全球的平台打通,这样才能更好地满足会员的需求。如果我只天天考虑怎么去本土化,那我怎么抓到这个机会呢?   

36氪:中国的联合办公行业当下正在进行比较明显的扩张,WeWork也是,你认为是什么原因?

艾铁成:第一,我个人非常看好“共享”这个行业,不只是办公室,而是所有的品类。“共享”最主要的原因是城市化,未来全球会有超过十亿人搬到城市住,中国也感受到城市化在过去20年对中国的影响,城市变得越来越大越来越繁荣,但同时资源不够。为什么我们CEO一直在讲对社会的意义或创造影响力,我们做这个事情除了提升体验之外,更重要的是在提升城市的效率。

讲到WeWork,从2016年7月份进入中国开始,到现在不到一年半的时间我们开了十个办公地点,平均入驻率在90%以上。比如,我们在北京望京开的楼,第一天1,500个工位已经被卖掉了,就有90%以上的入驻率。我们的挑战是怎么样更快地推出新的办公地点,去满足很大的需求。

36氪:你个人之前的经历跟wework目前的职位还是有些区别的,都需要关注细节,但是却是不一样的细节,你个人在转变过程中怎样去学习?

艾铁成:对我个人来讲,我觉得有几点,第一个,我做了很多全球品牌怎么在中国成功,过去20年一直在做这样的事情,包括我在酒店行业做过,在迪士尼做过。迪士尼讲的就是体验,卖的不是产品,是体验,非常关注创意、设计和体验,但它是针对旅游的体验。

为什么我会加入WeWork,其实人的一生更多的时间是花在工作上,一天中国人八个小时最基本,很多人工作12-16小时,工作的体验最重要。WeWork的体验在工作当中是做得最棒的,就像迪士尼在旅游、乐园方面做得最棒一样。讲到空间的效率,我在酒店行业时,比如很多酒店早餐的地方,吃完早餐以后没人了,这就是浪费。我个人经常会思考这样的问题,这是为什么我对共享,对提升空间利用率这么在意。

36氪:未来几年的目标是什么样的?尤其是量化的目标。

艾铁成:我的目标是每一个楼都是满的,至少从目前趋势来讲,我们真正缺的不是需求,因为现在需求量很大,我们缺的是怎么快速地推出。会员数量上,全球是18万,中国截止去年是15000,未来每年都会好几倍的往上涨。

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昨年8月末、WeWorkはソフトバンクから44億米ドルの融資を受け、企業の評価額としては200億米ドルに達した。それはPalantirとSpaceXの評価額と同等であり、AirbnbとUbeに次いで評価額が最も高いアメリカ科学技術のスタートアップ起業のひとつとなった。

アメリカにあるもう一社、上場を公開しているコワーキングスペースを提供する会社IWGの2017年の売上高は32億米ドル、WeWorkの同時期の売上高の三倍だった。しかしそのマーケット価格は29.7億米ドルしかなく、評価額200億米ドルのWeWorkとは全く違うレベルである。

WeWorkの評価額はかねてより大いに論争を呼んでいたが、これにより世間に対して、この企業のビジネスモデルはモノカルチャーな「二房東(他人の家を借りて又貸しする人)」などではないということをある程度強調できた。

WeWorkの共同創始者であるMiguel McKelvey氏はかつて、「私たちは決してどれほど融資を受けたか、どれほど投資したか、あるいは、どれほどコワーキングスペースを作ったかで自分たちを評価していません。それよりも、どれほど影響を与えたのかをもとに評価しています」と述べたことがある。

もし、これらがただ仕事や作業をするオフィススペースを提供するだけなのであれば、これほど高い評価額をつけることはしない。この企業に対する高い評価額の理由は、数限りなくある企業を繋げるというプラットフォームの中で、新たなビジネスモデルを生み出すことができるという部分にある。――将来、コワーキングスペースは資産からサービスへとその性質と特徴が変わり、ビジネスモデルは賃貸志向から流量志向へ、性質と特徴は不動産からプラットフォームへと変わっていくだろう。

WeWorkコワーキングスペースには十分な魅力があり、急速な拡大に、十分な規模が必要

創設した日から、WeWorkはさまざまなデータを収集し始めた。人々はどのように仕事をしているのか?どこで仕事をするのが最も効率的か?顧客の従業員の受けを良くするためには、彼らに何を提供すれば良いのか?彼らが一番初めに仕事を開始するときに、一体どれほどのオフィススペースがいるのか?今、WeWorkはすでにこれらの知識を掌握し、自社のコワーキングスペースのデザインのなかに反映させている。利便性と最先端の要素はビジネスパーソンを惹きつけるのに最も大きな要因となる。

WeWorkは、どうすればこれらのデータを法人顧客が必要とする新しい商品とサービスに変換できるのか、すでに試験を開始した。これらの新しい商品サービスには、顧客ごとにカスタマイズしたオフィスのインテリアも含まれている。また、ライセンスの付与により、会社にもソフトウェアを通して会議室の予約ができるようにし、会議室の利用データの分析も商品サービスに含まれている。現場を十分に把握し、WeWorkコミュニティの考えたコミュニティ・マネジメントのスタッフにより現場のサポートなどを提供している。この一連のサービスは「Powered by We」と呼ばれている。

そのほかに、WeWorkの概算見積もりによると、従来のオフィススペースと比べて、WeWorkは法人会員のために25%から50%の運営費用をコストダウンさせることができる。これにより、コワーキングスペース会員はスタートアップ企業、フリーランスの方々よりも、大企業からのものが日に日に増えていった。資産状況が良好で、安定した発展を続ける大企業の従業員が、WeWorkでいま最も急激に増加している顧客層であり、WeWork会員の25%以上を占めている。

WeWorkは将来的な発展に非常に高い期待と望みを抱いている。WeWorkは現在、約20万もの会員を有しているが、今年の年末前までに会員をさらに倍にまで増やそうと計画しており、さらに今年中に経営するオフィスビル数を倍、つまり400あまりにまで増やそうと計画している。

急速な拡大には、さまざまなリスクが発生することも意味する。2010年、WeWork創設時、世界は金融危機を経験したばかりだった。しかし不動産価格の暴落は、WeWorkにとっては強みとなった。会社が将来的に面するリスクとして、もし再び深刻な経済衰退が起きた場合、状況はどのように変化するのか?という点が挙げられる。規模の拡大もWeWorkにもたらされた新しい可能性であり、さらにより良く空間を活用でき、その上さまざまな組織同士でコラボレーションするチャンスを創り出すことができるのである。

WeWorkにとって中国は大きなマーケット

2017年7月、WeWorkは中国に支部を設立した。44億米ドルの融資の多くがWeWork中国に使われている。

WeWorkが中国のビジネスパーソンと起業家にとって魅力的であり続けるために、WeWorkはアメリカのマーケットからスタートした「クリエイター・アワード」を中国でも開催した。これは起業家へのサポートとインセンティブ、起業家のための大会であり、賞金総額は600万人民元にも上る。中国地区大会は2018年4月12日に上海西岸芸術センターで執り行われる。そして中国地区大会の審査で選ばれた優勝者は、今年ニューヨークで開催されるWeWorkクリエイター・アワードのファイナルに参加することができるのだ。

中国の会社が設立するにつれて、WeWorkは一連の人事調整を行い、艾鉄成氏を中国エリア総代理人として任命し、WeWorkの中国エリアでの日常的な運営管理および業務発展のすべてを一任、WeWorkアジアエリア取締役総代理人である李愷先(Christian Lee)氏に報告するよう調整した。艾鉄成氏はかつて上海ディズニーランドのマーケティング部副責任者、インターコンチネンタルホテルグループ会社中国エリア副責任者を歴任された方である。

36Krは中国エリア総代理人 艾鉄成氏をインタビュー、WeWorkの中国での活動

36kr:WeWorkは昨年中に中国の現地支部を設立しましたが、今後どのように進めるつもりでしょうか?

艾鉄成氏:中国はひとつの独立した組織です、まず、中国のマーケットは非常に大きい。グローバルな会社たるもの、もし中国のマーケットがなければ、社会にグローバルな会社と呼んでもらうのは難しいでしょう。そして、最も主となる原因はさらに専心すること、仮にひとつの言葉で表すのであれば、それは「重視」です、ふたつの言葉で表すのであれば「更に、重視」でしょう。

現在、北京、上海、香港の三つの都市があります。今年、私たちは広州、深圳、成都、杭州、蘇州、南京、西安および武漢に拡大していくつもりです。

私たちは毎年、非常に速いスピードで拡大していて、今年は4倍から5倍に拡大し、以降は年に少なくとも2倍に拡大していくつもりです。とくに需要が旺盛なので、将来的な成長性は非常に良いものだと私たちは見ています。これは中国だけではなく、全世界で拡大のスピードは同じで、WeWorkは全世界で毎年倍増しており、こうしたスピードで展開できる会社は非常に少ないのです。

36Kr:現在WeWork中国に加入している会員はだいたいどのようなタイプが多いですか?アメリカと違う点はありますか?もし理想としている状況に至らなかった場合、人事介入しますか?

艾鉄成氏:とても似ていると思います。私たちは特に管理するつもりはないのですが、会員のタイプはとても良い組み合わせで、一人、二人のスタートアップ企業、十数人の会社もあり、数百人の会社もあり、さらには大手の企業の方々もいらっしゃいます。会社勤めされている方は、80年代、90年代が多いようです。おそらく会社の大きい、小さいは規模の上では区別はあると思いますが、なかで働く方々は皆さん一緒で、会員という角度から言わせていただきますと、需要の上では非常に似通っています。

私たちがずっと伝えてきたのは「体験」です。全世界のWeWorkに行ってみてください、コワーキングスペースごとにそれぞれ独特なデザインで造られていると保障します。たとえば、威海路店は老上海(古き良き上海)であり、華山路店はフランス租界地の特色があり、その他の店舗にもその土地らしい特色があります。その特色がすべてのデザインのなかに溶け込み、訪れた方に今までと違った新しさを感じていただけること請け合いです。しかし、すべてのオフィススペースの間取りと空間の使い方は「非常にWeWork的」であり、全世界にある209ものコワーキングスペースに行っていただければ、どのオフィススペースも間取りと空間の使い方に関しては統一されていることに気づくでしょう。

36Kr:「非常にWeWork的」とは何でしょうか?

艾鉄成氏:オフィススペース、会議室、すべての共有スペースの間取りについて、私たちには自社の空間に対する理解があり、たとえばとても小さなポイントですが、私たちは通話スペースもデザインしています。通話スペースはとても小さいのですが、ほかの会社へ行ってみますと、そこではたくさんの人が個人的な電話の場合、エレベーターの狭いところまで行って電話をかけるか、もしくはとても広い会議室まで行って個人的な電話をかけています。これこそ空間の無駄遣いです。電話をかける時には必要なスペースが少しあれば十分です。プライバシーが必要であれば、防音を備えつけます。私たちは通話のために、こうしたスペースをデザインしました。全世界のどこでも求められる需要です。これはただの一例に過ぎません。私たちの会議室のデザイン、壁紙を含めて、こうした細やかな部分を実にたくさん垣間見ていただくことができると思います。

36Kr:WeWorkが選ぶ場所は常に市の中心部、交通の便が良い場所など、考えるべき項目はさらに増えると思いますが、この点に関して将来的に変化はありますか?

艾鉄成氏:まずは都市、経済発展状況、ビジネスの業態を考えます。その次に、ミクロなポイントですが、交通の便はとても重要で、さらには現地の小売店と飲食店も重要です。つまり、ここで仕事をしていらっしゃる会員の方々が、便利だ、気持ちが良いと感じてくださるように、この部分は必ず保障しなければなりません。中心部のビジネスエリアだけでなく、同時に中心部からやや離れた郊外にも需要があって、郊外に住む方がいるならば地元で仕事をしたいと考えるでしょうし、郊外の方が中心部に行くのはかえって不便だったりもします。

私たちは、はじめに一番良いロケーション、最も良いオフィスビルに向かい、発展の著しいところも見てきます。たとえば上海ですが、基本的に言って中心部のビジネスエリアにはすべてあります。それから、次に中心部となる場所も私たちは見に行きます。

賃貸借契約上では私たちは長期、少なくとも15年で契約をしています。国外ではすべて20年から30年での契約で、こうした長期的な契約に関しましては、不動産の所有権者の承諾が非常に重要なものとなりますし、そうすることで周りの方からの信頼を得やすくなります。

たとえば、私たちが新天地で賃貸したひとつのオフィスビルには4,500ものオフィススペースがあり、27,000㎡の広さで、とても大きなオフィスビルです。基本的にオフィスビルすべてが私たちのもので、華山路店であれば小売店以外、私たちのものとなります。

アメリカでは第三者機関による視察があり、WeWorkが入居したあと、そこの地域全体が目を見張るほど活性化したとのことです。そこの地域すべての小売店、たとえばここ徐家匯では、自社の会員以外でも、私たちは定期的にイベント活動をしていますので、世界中の会員がこちらに集まります。人の流れがここに集まり、こうした方々はどちらかと言うと購買力がありますので、消費に積極的で、特に周辺の小売店への影響は非常に大きいものとなっています。

WeWork中国上海徐家汇店

36Kr:現在中国においてすでに加入している会員で、彼らから何かリクエストはありましたか、艾さんにとって何が意外でしたか?

艾鉄成氏:すでにリクエストに答えた形になりますが、たとえば私たちWeWorkの世界中にある会議室はそれほど大きくありません。しかし、中国ではしばしばメンバー全員で会議を行う必要があるので、大きな会議室が会員から求められています。中国人はWeChatを使うのですが、私たちはWeChatをとても適したプラットフォームだと考えています。もともと全世界の会議室を予約できるアプリがあったのですが、中国の会員の使いやすさを考えて、WeChat上に新しくWeChatを通じて会議室を予約できる機能を設けました。そのほかに、私たちの共有スペースに仕事や作業をする場所があるのですが、中国ではより多くのプライベートスペースが求められおり、たとえそれが5人であっても彼らはプライベートスペースがほしいといいます。

私たちは最近、会員全員参加の意見交換会を開催し、すべての方からアイデアを出していただいて、中国のWeWorkがどのようにしたら、ユニークなものに変わるのかをディスカッションしました。たとえば、コワーキングスペースの中でお昼寝をとる場所を設けるとか、もしくは酸素バーを設けるとか、彼らは実にさまざまな風変わりなアイデアを持っていました。中国には多くの夜間学校があり、両親の世代はみな夜間学校で勉強をしていました。WeWorkはこれから空間利用の効率アップをどうするか考える中で、この夜間の時間、つまり退社後夜7時から9時までの今ある社交活動の時間を、将来的に教育の場所に変えられるのではないかと考えています。

実のところ私たちはすでにこうしたモデルを試験的に行っています。私たちにはたくさんの会議室があって、現在多くの方がホテルに行くよりもこうした趣味嗜好を凝らした会議室に行くことを好んでいるようです。ホテルだと息苦しく感じるようで、この点WeWorkはとても魅力的で、コワーキングスペースを出すとたくさんの方がお試しに来られ、反応も上々です。これは新しい業態モデルであり、より上手に空間を利用して、効率アップを計っていきたいところです。

36Kr:会員の立場から言うならば、通常のオフィススペースを賃貸するコストよりも、コワーキングスペースでかかる平均的なコストの方がいくらか安いですか?それともあまり変わらないですか?

艾鉄成氏:これも注目すべき点ですね。私たちはすべて込みの料金設定ですから、会員になりますとご利用いただくものすべてが料金に含まれていますし、もちろんWi-Fiも含まれています。そのほかに無料のコーヒーもご用意してあり、コーヒーはすべて最高級のものです。無料のクラフトビールもあり、いらして頂ければ、ご要望を満たすだけのものはすべてご用意しております。水道光熱費も含まれています。もし従来のオフィススペースを一から賃貸するとなると、オフィススペースの改装から、修理、デザインはすべて自分でやらなければならず、多くのものを負担しなければなりません。オフィススペース設立の費用すべてを合算すれば、私たちの概算見積もりモデルでは、コワーキングスペースの方が20%から30%も効率高くご利用いただけるかと思います。

36Kr:WeWorkは世界的に見ると、スタートアップ起業の方のためのスペースが、少しずつ大企業へのサービスにシフトしていて、大企業の業務が占める割合がどんどん増えていますが、これは最初の構想と少し違ってきたのではないですか?中国マーケットもこのように変わっていきますか?

艾鉄成氏:私たちは始めたばかりの頃、WeWorkはまず場所選びからはじめて、新しく建築し、内装を整え、それから会員を募集しました。ここ数年は、私たちの作るコワーキングスペースがとても素晴らしく、多くの人を魅了しています。現在、世界ではAmazon、Facebook、IBM、ソフトバンク、アジアでは香港上海銀行、アリババといった大企業および中小起業が私たちの会員となっています。

現在、多くの企業が自社の工業団地、オフィスビルを持っていて、それらの土地、オフィスビル自体も企業のものだと思いますが、オフィススペースづくりは企業にとってメインとなる競争力とはなりません。多くの企業にWeWorkの空間のデザイン、コミュニティの経営を見て、会員の構成を含めてご覧いただいたことで、企業の工業団地にWeWorkを誘致していただけることになりました。多大なデータ、空間への理解、デザイン、建設、運営までも任せられています。これは発展が非常にスピーディに進んだ場合の部類です。私たちは中国でもこのサービスをはじめていて、すでに数社が建設の段階にあります。つまりこれは私が先に述べました、訪問して顧客に合わせたカスタマイズ、および運営を行うサービス(Powered by we)です。

36Kr:WeWorkの強みはグローバル化されたネットワークですが、マーケットごとにその違いは非常に大きいと思います。中国はどのように現地化を計りますか?またどういったリスクが考えられますか?

艾鉄成氏:私たちは自分たちの事業内容をオフィススペースづくりとも、空間をシェアする会社とも考えておりません。なぜ私たちがクリエイター・アワードを開催するのか?それは私たちCEOが――さらに言うならば、私たちの会社の使命は、クリエイターたちに毎日気持ちよく仕事をしてもらうため、本当にご自身がやりたいと思うことをやっていただきたくため、こうした「仕事をより人間性のあるものに変える」場所を作ることです。従来の仕事の仕方ではもうこれからの人たちを満足させることはできなくなっているので、私たちは今こうした従来の仕事の仕方を変えています。たとえば現在、人は日に150回も携帯を見ているようですが、私たちは人と人の間のコミュニケーションはさらに温度を伴うものになってほしいと願っています。

実のところ最も重要なことは、どのようにすれば中国の会員をより満足させられるかということです。まず、WeWorkが中国に進出した日、さらに言うならば、中国に進出する以前に実に多くの事柄について中国マーケットへの理解を深めました。何よりも先に学び、理解をする、これは一番初めの頃に取り組んだことです。非常にスピーディーに現地の提携パートナーが見つかり、弘毅投資が私たちの中国での投資人となりました。弘毅投資を除いてほかに、遠洋地産もパートナーとなり、彼らと一緒に仕事をする機会が非常に多くなりました。そのほかに、グループすべての、私を含むリーダークラスの人たちはみな中国マーケットに長年深く関わって仕事をしてきた中国人ですので、マーケットへの造詣が深いです。外資企業が中国で失敗するケースと非常に成功しているケースがありますが、私が思うに成功しているケースは失敗しているケースよりも多いかと思います。

WeWorkの本当の強みはプラットフォームです。私たちの会員は、グローバル会員、また中国会員に関わらず、全世界で広がり続けています。私たちの会員はもともとグローバル化が必要な方々ですので、グローバルなネットワーク、グローバルなプラットフォームが必要で、これは非常に大きな特徴と強みです。この時に、現地化だけでなく、グローバルなプラットフォームを繋げる保障が必須だと私は考えています。こうすることで会員の需要をさらに満足させることができます。もし私が毎日、現地化しか考えていなかったら、このチャンスを掴み損ねてしまいます。

36Kr:中国のコワーキングスペースの会社はいま目に見えて拡大を広げています。WeWorkもそうです。その理由は何だと思いますか?

艾鉄成氏:第一に、私個人としてはこの「シェアリングエコノミー」という業界を良いものだと思っていて、それはオフィススペースだけでなく、すべてのものに言えます。「シェアリングエコノミー」の最たる原因は都市化です。将来、全世界は10億人を超える人々が都市部に住むと考えられますし、中国も都市化についてこの20年間、中国へ与えた影響を肌で感じていることでしょう。都市はより大きくなり、より栄えていきますが、同時に資源が足りなくなっていきます。なぜ、私たちCEOがずっと社会の意義もしくは影響力を与えることを話しているのか、体験を向上させる以外に、さらに重要なのは都市の効率を上げることです。

WeWorkについていえば、2016年7月に中国に進出してから現在まで一年半にも満たない時間で、10店ものコワーキングスペースを開き、平均入居率としては90%以上となっています。たとえば、私たちが北京の望京に開いたオフィスビルでは、初日に1,500のオフィススペースが売れ、90%以上の入居率となりました。私たちの挑戦としてはどうすればよりスピーディに新しいコワーキングスペースを開けるか、どうすればその大きな需要を満足させるかが焦点となってきています。

36Kr:艾さん自身の前歴とWeWorkでの現在のポジションはやはり少し異なる部分があるかと思います。細やかさ、しかもどこか違う細やかさがさらに必要となると思いますが、艾さん自身これからどのように学んでいかれるのですか?

艾鉄成氏:私個人に関して言えば、何点かあると思います。ひとつめは、多くのグローバルなブランドをどのように中国で成功させるか、これまでの20年で、ホテル業界でも、ディズニーでも、私はずっとこうしたことを仕事にしてきました。ディズニーが語るのは「体験」です。売るのは商品ではなく体験で、創意、デザイン、体験に非常に関心を払っていますが、ディズニーは旅行の体験に焦点を当てています。

なぜ私がWeWorkに加入したのか。実のところ人の一生の多くは仕事に費やされていて、中国人は日に8時間労働が基本で、多くの人が12時間から16時間働いているのですから、「仕事での体験」が最も重要になります。WeWorkの体験は仕事のなかでもっとも素晴らしいものだと思います。ディズニーが旅行と遊園地方面でもっとも素晴らしいのと同じです。空間の効率についていえば、私はホテル業界にいた時、例えば多くのホテルの朝食の会場は、朝食が終われば人が全くいなくなり、そのあと誰にも利用されない空いた空間は、実に勿体ないと感じていました。私個人はよくこうした問題を考えていて、これはなぜ私がいつも「シェアリングエコノミー」や空間の利用率アップに対してそんなに気にするのかという理由にもなります。

36Kr:これから数年の目標は何ですか?特に数値的な目標は?

艾鉄成氏:私の目標はどのオフィスビルも満室になることです。現在の動向から言って、私たちに本当に足りないのは需要ではなく、いま需要は非常に大きいので、私たちに足りないのはどうすればよりスピーディに展開できるかです。会員の数で言えば、全世界では18万、中国は去年の時点で15,000でしたので、将来的に毎年数倍ずつ増えると考えています。

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