急拡大のオンライン医療「平安好医生」幹部が総退陣 いずれもアリババ出身者 

36Kr Japan | 中国No.1スタートアップメディア日本版

中国最大のスタートアップメディア、36Krの日本版です。先端企業の技術開発、業務提携、ファイナンス状況など中国の「今」を現地から届けるとともに、日本人向けの解説などのオリジナル記事を発信します。36Kr日本版を見れば、中国が分かります。

大企業注目記事

急拡大のオンライン医療「平安好医生」幹部が総退陣 いずれもアリババ出身者 

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

中国経済メディア「財新」は5月19日、オンライン医療プラットフォーム最大手「平安好医生(Ping An Good Doctor)」の董事長兼CEOを務めた王濤氏の解任後、同社COO(最高執行責任者)、CPO(最高製品責任者)、CTO(最高技術責任者)などの幹部も全員解任され、親会社の中国平安保険集団が指名した幹部が新たに就任したと報じた。

平安好医生はこの情報に関し、「当社は成熟した企業ガバナンス、整った経営・マネジメントの意思決定メカニズムを有しており、幹部の変動は当社の正常な経営やマネジメントに影響しない」とコメントした。

平安好医生は5月15日夜、王濤氏が期待通りの成績を上げることはできなかったと取締役会が判断したため、同社のCEOを選出しないとの公告を出した。それと同時に、方蔚豪氏が執行役員に任命され、期限は今年5月15日から3年だという。方氏はさらに5月15日より平安好医生の臨時取締役会主席およびCEOも兼任することになる。平安好医生の公告の記載と若干異なる点として、王濤氏が、「私自身が辞表を提出し、董事会が承認した結果、今後は平安好医生の董事長およびCEOの職から外れることになる」と個人のWechatで書き込みをした。

今回の人事異動で特に注目すべきは、「解任された」王濤氏を含め、平安好医生の主要幹部はいずれも「アリババ出身」だった点だ。

王濤氏は2004年にアリババに入社し、同社グループの上級シニア副総裁(SVP)兼「阿里軟件(Alisoft)」の総裁を務め、2013年には平安集団の創業者である馬明哲氏の誘いを受け、平安好医生を立ち上げた人物だ。元CPOの呉宗遜氏はタオバオ(淘宝)の出店者プラットフォーム事業部の副総経理を務め、オープンプラットフォームの設計と運営を担当。さらに元CTOの王斉氏はアリババグループの技術副総裁、元COOの白雪氏はアリババの人事部門、マーケティング部門、カスタマーサービス部門の総監などを歴任している。

1カ月前の4月15日、平安好医生の時価総額は1005億9200万香港ドル(約1兆4080億円)と初めて1000億香港ドルの大台を突破したばかりだった。報道によれば王濤氏はこの時、「1000億ドルの夢がようやくかなった」とのコメントをSNSに残したという。しかし、平安好医生の収益は増加しているものの、巨額の赤字も続いている。

同社年ごとの売上高と利益図

幹部の異動に関する今回の発表を受け同社の株価は二日連続で下落し、累計10%の下げとなった(注:記事執筆時点)。5月26日の香港市場の終値は、102.2香港ドル(約1418円)を付け、最新の時価総額は1090億800万香港ドル(約1兆5160億円)となっている。

王濤氏の後を継いだ方蔚豪氏は平安集団出身であり、王氏に近い人物だといえる。方氏は過去に「平安国際融資租賃(Ping An Leasing)」を設立し、現在は同社の董事長兼CEOを務める。またメディカルテック企業「平安医保科技(Ping An HealthKonnect)」の聯席董事長兼CEOでもある。平安医保科技は、平安好医生およびフィンテックプラットフォーム「陸金所(Lufax)」に続く平安集団傘下のユニコーン企業だ。米ブルームバーグは2018年10月末、平安集団が傘下の平安医保科技について、香港でのIPOにより20億ドル(約2200億円)を調達する計画があり、早ければ2019年に実施すると報じていた。平安医保科技の上場の進捗に関し、現時点で新たな情報は伝えられていない。

(翻訳・神部明果)

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録