業者向けに冷凍惣菜を即日配送、サプライチェーンプラットフォーム「找食材」が約12億円調達

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

スタートアップ注目記事

業者向けに冷凍惣菜を即日配送、サプライチェーンプラットフォーム「找食材」が約12億円調達

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

冷凍惣菜の開発とサプライチェーンプラットフォームの運営を手掛ける「找食材(zhaoshicai)」がこのほど、シリーズAおよびA+で「青松基金(Qingsong Fund)」と「零一創投(01VC)」から計8000万元(約12億円)を調達した。財務顧問は「極値資本(Extreme value capital)」が単独で務めた。同社は昨年9月、エンジェルラウンドで「銀河系創投(Galaxy Capital)」から3000万元(約4億5000万円)を調達しており、今回と併せて累積調達額が1億元(約15億円)を超えた。

找食材は2019年に設立され、冷凍惣菜の開発・生産・配送に特化し、業界の川上と川下の事業者に向けてワンストップ型のサプライチェーンサービスを提供してきた。同社はサプライチェーンと各都市の配送拠点「都市ステーション」を結びつけたシステムを構築し、冷凍惣菜の即日配送を実現するとともに、県城(県政府所在地)レベル以下の小都市で食材配送を手掛ける事業者にサービスを提供している。

找食材の崔恒亮総裁は、今回調達した資金は主に販売ネットワークの拡大や研究開発に関するエコシステムの構築、技術面の強化などに充てるとしている。

找食材は今年、冷凍惣菜の加工工場1000社と提携し、サービス範囲を250の県城に拡大することを計画しており、年間売上目標を10億元(約150億円)以上としている。さらに、同社は3年以内にサービス範囲を全国2000カ所以上の自治区や県、郷、鎮などの小都市に拡大し、中小規模の食材加工工場2万社が全国各地に良質な製品を販売するのをサポートしていく方針だ。

冷凍惣菜市場のポテンシャルは1兆円規模

新型コロナウイルスが流行した今年、中国では冷凍惣菜の認知度が大きく上がった。

冷凍惣菜とは、セントラルキッチンで作った料理を冷凍保存したもので、加熱して少し手を加えればすぐに提供できる。

崔総裁によると、中国における冷凍惣菜の市場規模は3000億元(約4兆4000億円)前後に上るが、現在のところ食材全体に占める割合は1割に満たないという。

崔氏は、日本の冷凍惣菜市場は1970年代末から80年代初頭にかけて年間20%の割合で成長しており、現在の中国の労働人口比率や家族構成などが70年代末の日本との類似性が非常に高いことから、中国の冷凍惣菜市場は急成長期に入りつつあると指摘。中国の冷凍惣菜市場が日本と同様に1年あたり20%ずつ成長すると仮定すれば、市場は今後5年間で1兆元(約15兆円)規模に成長するとの見通しを示した。

找食材の経営陣を紹介すると、董事長の盧春竜氏は中国冷凍半成品協会の主席を務めており、年間売上高10億元(約150億円)を誇る冷凍食品ブランド「小春国際食材連鎖集団(XIAO CHUN INT’L FOOD MATERIAL CHAIN GROUP)」の創業した実績がある。崔総裁と徐建衛COOも、それぞれ生鮮食品サプライチェーン関連の企業を創業し、経営幹部を務めた経験がある。

画像提供:找食材

「サプライチェーン+製品開発能力」で冷凍総菜のワンストップサービスを実現

找食材は、冷凍惣菜の需要の急速な高まりとサプライシステムが分散する市場環境に着目し、サプライチェーンと製品開発能力を結びつけたエコシステムを打ち出した。同社は設立後わずか1年にもかかわらず、500社以上のサプライヤーにサービスを提供し、1カ月あたりの流通取引総額(GMV)が7000万元(約10億5000万円)を突破している。

画像提供:找食材

找食材は機能性の高いサプライチェーンを作り上げるため、自社の食品研究開発センターと「都市ステーション」とを結びつけるシステムを構築した。食品研究開発センターはサプライチェーンの川上にあたる多数の食材加工工場と結びついており、専門の開発能力を持つ多数の工場とも提携している。

サプライチェーンの川下では、冷凍惣菜がコールドチェーンを通じて県城レベルの小都市の食材配送事業者に即日配送され、食材配送事業者が周囲数キロにある飲食店に冷凍惣菜を届ける仕組みを作り上げた。

找食材は現在、食品研究開発センター1カ所、自社ブランド3種類、人気商品2600品目を抱えている。すでに「都市ステーション」6カ所を設立し、全国102カ所の県城の食材配送事業者8000社にサービスを提供している。同社はまた6万平方メートルの貯蔵センターを擁しており、専用車両を1日80便運行させ、商品1万点以上を規定時間内に配送することを保証している。

画像提供:找食材

找食材が構築したのはサプライチェーンだけではない。全プロセスにおける決済の完全デジタル化を実現したほか、2種類のミニプログラム「找食材助手」と「找食材BD助手」を開発した。找食材助手は食材配送事業者がプラットフォーム上の大量の食材を迅速に注文し、配送することを可能にする。找食材BD助手はオンラインオフィスツールで、事業者がいつでもどこでも顧客開拓できるようサポートする。

日本の冷凍惣菜市場が発展してきた道のりをたどるように、找食材は現在、事業者向けの業務をメインとしている。崔氏は、飲食企業は冷凍惣菜を利用することで人件費が削減できるだけでなく、料理の提供効率向上や料理の標準化、食材調達の合理化が可能になり、原価をより抑えられる点を強調している。
(翻訳・田村広子)

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録