ペット購入から保険・金融サービスまでワンストップ提供 ペット界No.1プラットフォームを目指す「Pethome」

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ペット購入から保険・金融サービスまでワンストップ提供 ペット界No.1プラットフォームを目指す「Pethome」

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中国のペット市場は成長段階にあり、2019年の市場規模は2024億元(約3兆円)に達し、2018年の約1800億元(約2兆7000億円)から18%成長している。2023年には市場規模は4700億元(約7兆1000億円)を超える見込みだ。加えて過去のデータを横断分析すると、米国と日本のペット市場の成長とGDPは並行関係にあり、GDPの成長がペット市場を拡大していることがわかる。中国のペット市場には将来性がある。

36Krは近ごろ「寵物之家(北京)網絡有限公司」を取材。2019年に設立された同社はペット関連サービスを手掛けるプラットフォーム「寵物之家(Pethome)」を運営する。Pethomeはペット関連の情報などを紹介する「ペットチャンネル」、オンラインでの質問コーナー、ペット関連業務に従事する個人や会社が登録する「寵家号」、ペット関連の写真をアップするタイムライン「寵友圏」、飼い主の交流掲示板やペット図鑑など数十もの機能を無料で提供する。

創業者の陸雨瀟CEOは取材に対し、自身も猫3匹と犬1匹を飼っており、普段は中国最大の自動車情報サイト「汽車之家(Autohome)」を見るのが好きだと答えている。陸CEOは友人と話す中でペット業界には汽車之家のような統合されたサービスプラットフォームがないことに気づいた。同氏は、現在市場に存在するペット関連のアプリやサイトはコンテンツが単一で、Pethomeのようにペット関連全般を扱うプラットフォームはないという。

Pethomeは無料機能を通して有料サービスへの集客を行い、ユーザーとオンライン・オフラインの業者をマッチングする。各「小区(塀で囲まれた敷地内に複数の住宅があり、日本の団地と似ているが居住者以外の出入りは制限される)」の動物愛護団体はペット救助サイトを同プラットフォーム内に立ち上げ、住宅地で発見された飼い主のいない動物たちのために寄付金を募ることもできる。プラットフォームで収益を上げているのは以下の6業務だ。

ペット購入支援:会員はペットの状態や価格などを複数の販売業者の間で比較することができる。ペットを購入するにあたり、プラットフォーム内の第三者企業が提供する保険や分割払いを利用できる。販売業者は事前に、ペットの価格よりも高額のデポジットを同プラットフォームに納めることになっている(取引完了後に返還される)。この制度により会員は安心してペットを購入できる。そのほか、Pethomeはペットの生命を非常に重視しており、ペットはプラットフォーム内でそれぞれのIDとスペースを与えられる。取引完了後、ペットのIDは購入した会員ユーザーIDのもとに名義変更される。プラットフォームは売買につき相応の手数料を徴収する。

ペット関連のショッピングモール:メーカーやペットショップが出店し、低価格での共同購入、オンラインショッピングなど多様な形式で商品を販売する。ライブ配信やオンラインイベントで販売を促進する。プラットフォームの収入源は広告収入やプロモーション費用、出店しているテナントのプラグインサービス料などだ。

ペット預かりサービス:ペットの世話ができない飼い主のために、ペットの一時預かりサービス・里親探し・ペットシッターという3種類のサービスを提供している。プラットフォームは事業者と会員をマッチングし、手数料を徴収する。

店舗検索サービス:位置情報によって、ユーザーの所在地周辺にあるペット関連事業者の情報を提供する。ユーザーは必要とするサービスを提供する地元業者を素早く探せる。

ペット保険:ユーザーはプラットフォーム内でペットの医療保険や賠償責任保険に加入することができる。

ペット金融:会員はペットの購入や治療にかかる費用を分割払いにできる。ペットショップや動物病院は金融サービスを利用して開設や内装工事にかかる資金を調達できる。

寵物之家のミニプログラム

ペット市場でスタートアップ企業が生き残るには、単独の事業では難しく、関連事業すべてを繋げる必要があると陸氏が語る。例えば、ペット販売を単独で行うならば「58心寵(xinchong.com)」などの大企業に適わない。ペットホテルだけを手掛けるとしたら、繁忙期は年に3~4カ月だけなので、会社を運営するキャッシュフローが不足する。Pethomeはペットに関する情報収集から販売、飼育、医療、葬儀までのサービスを、6つの収益モデルを使ってトータルに提供することにより、比較的良好なキャッシュフローが維持できているという。

陸氏自身はインターネット業界のシリアルアントレプレナー(連続起業家)で、同社の中核メンバーはみな研究開発やデザイン、マーケティングの分野で豊富な経験を持つ。1年余りのうちにのバックエンドはほぼ完成しており、アプリもローンチ済みだ。プラットフォームはすでに2000以上の動物病院と提携している。

陸CEOは、2018年も2019年もペット医療やペットフードの関連企業が多くの資金を調達しており、一部の知名度のあるペット関連企業は上場していることから、ペット業界は今後も発展を続けるとみている。現在、Pethomeはエンジェルラウンドで150万元(約2300万円)の調達を検討しており、調達する資金は技術開発やマーケティング、ブランド戦略等に利用したいとしている。
(翻訳・山口幸子)

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