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小売大手の「蘇寧易購(Suning.com)」がECプラットフォームとして初めて、人気ゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」のEスポーツ大会(以下「LPL」と略称)の独占スポンサーとなったことがわかった。協賛金額は数千万元(約数億円)である。
同大会はテンセント傘下のEスポーツ企業「騰競体育(TJ Sports)」が主催したもので、EC大手の「京東(JD.com)」もスポンサーに名乗りを上げていたが、入札の結果、蘇寧易購に決まった。蘇寧と京東はすでに「618セール(6月18日前後に行われるECのセール・イベント)」で価格競争を演じており、両社の競争は激化している。
内情に詳しい関係者によると、今回の入札金額は事前に公表されており、騰競体育が重要視したのはスポンサー企業のプロモーション戦略とオフライン展開の実力だという。これまでのLPLのスポンサーはベンツ、ケンタッキー・フライド・チキン、ナイキなど世界的なブランドであり、ECプラットフォームが独占スポンサーに選ばれたのは初。
LPLに参戦する17チームのなかには、京東と蘇寧が出資したチームも含まれており、その意味では騰競体育と京東、蘇寧のEスポーツでの協力は早くから行われている。しかし、今回のように大会に参戦するだけでなく、大会全体のスポンサーとして提携するのは初めてだ。
蘇寧と京東は、ともにECと実店舗両方のチャネルを持つが、オフラインの実力では家電量販店から成長した蘇寧のほうがより勝っている。それが騰競体育に選ばれた要因だろう。
蘇寧のオフライン業態としては、ショッピングモール、デパート、スーパーマーケット、コンビニ、セレクトショップ、ベビー・マタニティ用品店、スポーツ用品店、映画館、自動車販売店などがあり、O2O業態の店舗は1万3000店を超える。これまで同社の弱点だったデパートとスーパーについても、「万達百貨」、カルフール中国を買収したことで補強できている。ほかにはサッカーチームやホテル事業などがある。
Eスポーツのファンは多く、年齢層は30代以下の若年層が中心である。この層はコンシューマーエレクトロニクスと日用消費財の主要顧客でもあり、蘇寧はLPLからトラフィックを獲得し、自身のユーザーを増やすことを狙っているのだろう。
(翻訳:小六)
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