タレントの人気度や商業価値を可視化 アイドルオーディション番組にもサービス提供するビッグデータ「FUNJI」

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タレントの人気度や商業価値を可視化 アイドルオーディション番組にもサービス提供するビッグデータ「FUNJI」

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タレントはエンターテイメントおよびコミュニケーションコンテンツの主要なテーマとなっており、映画・テレビドラマやバラエティのコンテンツ制作者はもちろん、ブランドもイメージキャラクターを探す際には、タレントの専門性、人気、キャラクター、商業的価値などを総合的に評価する。現在の課題は、エンターテイメント・カルチャーデータプラットフォームの多くがコンテンツ(バラエティや映画・テレビドラマ等)を中心にデータ集計を行っており、「タレント」にフォーカスした信頼性あるデータプラットフォームがほとんど無いことだ。

「北京有大家科技(Beijing Youdajia Technology)」が手掛けるアプリ「FUNJI」はこの「タレントデータの空白域」問題を解決しようと試みた。FUNJIによると、タレントデータプラットフォームが少ないため、エンターテイメントやマーケティング業界関係者の多くはタレント起用の際に直感に頼っている。その現状を踏まえ、「全ユーザーが閲覧可能なタレントデータアプリ」を目指すFUNJIはメディアコンテンツとデータ製品を通じ、芸能プロダクション、映画・テレビ・バラエティ制作者、ブランドなどにデータ化されたコミュニケーションおよび意思決定サービスを提供している。

FUNJIの画面

FUNJIが提供するのは総合データランキングで、データベースには現在、中国国内の3万人を超えるタレントのデータが収められている。アプリではタレントの人気と世論を確認でき、タレントの人気に関する十数項目のメイン指標と多数の詳細なサブ指標に加え、レーダーチャートによってネットワーク全体でのタレントの人気が総合的に示される。

このデータの重要性は以下の通りだ。芸能プロダクションとブランドはタレントデータを通じ、直近の宣伝効果を評価すると共に過去の変遷を遡ることで、より正確かつ容易にタレントを分析できる。プロデューサーにとってはソーシャルメディア上での消費者によるフィードバックがコンテンツ制作の継続を判断する指針となるため、データがソーシャルプラットフォーム全体の消費者によるフィードバックをつなぎ合わせれば、プロデューサーはそれを基にキャラクター設定を行い、タレントを選んでリスクを回避できる。

現在、各大手プラットフォームが力を入れるS級コンテンツは、ほとんどがリアリティ形式で一度に撮影を終えられないことが多く、バラエティチャンネルにとってデータサービスの必要性が高まっているという。世論データは宣伝戦略を急速に変え、このままバラエティーマーケティングの新しい手法になるかもしれない。

FUNJIはすでに、複数の芸能プロダクションに対し、所属タレントのデータサービスを行っている。また、アイドルオーディション「青春有你2(Youth With You Season 2)」などの番組にデータマーケティングプランも提供している。

青春有你2の成長データ

例えば青春有你2では、そこに登場する練習生の成長データプラットフォームとして練習生全員の成長データ閲覧ページを開設。その他にもオウンドメディアを通じ、練習生の人気指標を毎日定期的に公開している。

また、各回の番組放送後に番組へのコメントやソーシャルメディアでの世論を振り返り、視聴者の感想や練習生の印象、番組内でのパフォーマンスがすぐに目に見える形で示される上、データとしても保存される。ストーリーや企画に対する視聴者の意見に対し、制作側はデータに基づき戦略と宣伝の方針を即座に見直すことができる。

FUNJIは「育成タレントの追っかけが新世代の追っかけ手法になりつつある」との見解を示す。広告を始め、歌曲や雑誌でもファンの購買、行動、関与はいずれも重要な部分だ。インターネットの普及が進んだことで、タレント育成はコストが下がると同時に既存枠内での競争が激しくなり、ファンが担う責任も次第に重くなっている。ブランドの提携も純粋な投資からKPI(重要業績評価指標)を用いた評価へと変わってきた。人気タレントにとってはファンが全てなのだ。

「しかしファンの行為は利他的な段階にとどまっており、見返りが少ない」という。ファンは純粋な「利他的」感情によってタレントの成長に責任感を抱き、「好きだから」こそ彼らに尽くしている。プラス思考とシェアを促すコミュニティが私利を抑えており、これは伝統的なビジネスに存在する「経済人の仮説」とは全く異なる。だが今の業界はファンにとって公平ではなく、ファンの感情と貢献は当たり前のもの、ひいては無料で利用できるツールとさえみなされている。業界が順調に発展するためにも、ファンの行為は記録され、認識され、報われなければならない。

すでにFUNJIはファンの行為も記録し始めた。感染症が最も流行した際、タレント名義によるファンの社会貢献活動が広がり、数百のファン組織が自発的に防疫従事者に防護物資と寄付を送った。FUNJIは一週間をかけて「ファングループ防疫社会貢献記録」イベントを立ち上げ、それから1カ月以内にタレント300人余りの700を超えるファングループが行った約3000件の社会貢献活動を記録した。

ファンを真に理解して彼らに利益をもたらすことで、ブランド、ファン、タレントという三者のニーズを一致させ、その効果を最大限に発揮させることがFUNJIの描くビジョンだ。FUNJIは今後、追っかけ対象のタレントに貢献するファン行為の記録も増やす方針で、「追っかけは自己満足的な行為だが、純粋な好意を示すファンがお目当てのタレントからも認識されるようにしたい」としている。

(翻訳・神戸三四郎)

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