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水中自動運転マシンを手掛ける「欧卡智能(ORCA-TECH)」はシリーズAで数千万元(数億円)の資金を調達し、評価額が1億元(約15億円)を上回ったと発表した。資金は水中自動運転技術および関連AI技術の開発、水中サービスロボット製品のリリース、組織拡充およびプロモーションなどに充てられる。
2017年創業の欧卡智能は都市水域および近海水域を製品の応用シーンとして設定している。大量の応用シナリオの反復改善および超長距離の水面航行データをもとに、一連の水面環境保全サービスロボットを開発し、さらにこれをベースとした製品機能や応用シーンの多角的拡張を進めている。現在は水面清掃を中心に水域警備、水域データ収集という三大主力事業を抱える。
同社の自動運転清掃ロボットはこれまでに10回アップデートされ、4カ国・30社以上の顧客に対して10万キロ超の成熟かつ安定した航行サービスを提供してきた。水域での他の応用例と比べ、清掃は頻度がより高く、硬直的需要もあることがロボットの安定性向上につながり、それにより大量のデータを取得した。さらに都市水域では封鎖的かつ低速航行が中心となるため、自動運転導入の実現可能性も高い。
欧卡智能は製品やその導入シーンをめぐり、引き続き自社コアテクノロジー体系の高度化および強化を絶えず図ると同時に、既存の業務シーンでのデータフィードバックを利用して水面自動運転技術のソフトウエアアルゴリズムと制御ロジックの最適化を続けている。また製品のチューニングやアップデートを継続的に実施し、技術障壁の高い業界特化型の製品を開発している。
製品ラインナップに関しては、中・小型水域向け無人清掃船SMURF 20、中・大型水域向け無人清掃船TITAN60および小型の無人水質モニタリング測定船ELFINの3種があり、全水域、全タスクに対応する。技術面では「制御ーセンシングーAIによる意思決定」を核心とする水上自動運転技術体系を自社開発。現時点で最先端のマシンビジョンセンシング、ディープラーニング、自律経路計画などの技術を融合させ、水面のゴミに関する視覚評価、水域の複雑なシーンのセンシング、水域の高精度地図の作成が可能となっている。
このほか、同社は今年から西安市にR&Dセンターを開設し、清華大学、西北工業大学、香港科技大学などの学術研究機関との提携も強化している。
水域のゴミ汚染問題が近年とりわけ重視され、各河川・湖沼の責任者を定める「河湖長制」が中国全土で推進されてきた。欧卡智能の統計によれば、中国には現時点で740万ムー(約4900平方キロメートル)の拡張中の人工湖があり、リアルタイムメンテナンスを必要とする10万カ所のダム、4万5203の内陸河川、3万2000キロの海岸線が存在する。こうした水域ではいずれも水域スマートオートメーション清掃整備プランの実施および健全な水域データ収集・管理が可能であり、市場規模は1000億元(約1兆5000億円)規模と推定される。(翻訳・神部明果)
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