スターバックス、中国でオンライン共同購入サービスを開始 オフィスでの需要拡大を狙う

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世界的なコーヒーチェーン、スターバックスのオーダーシステムは、それぞれの人の多様な好みを満足させてくれる。

「サイズは?コーヒーの濃さは?シロップの変更はありますか?低脂肪ミルクとオーツミルク、どちらになさいますか?・・・もう一度お願いします」

ところが、同時に複数の注文をする場合は、選択肢の多さが一種の負担に変わる。とくに同僚たちのために買い出しをする際、全員の注文を確認しながらスタッフに伝えるのは一苦労だ。

スターバックス・チャイナは8月4日、この悩みに応え、共同購入サービスをローンチした。

スターバックス・チャイナの微信(WeChat)ミニプログラム

昨年5月にスタートしたオンライン注文・店頭受け取りサービス「啡快(Starbucks Now)」は、7月末にアリババ系アプリからの利用も可能になっているが、今回始まった共同購入サービスは今のところ微信(WeChat)のミニプログラムでのみ利用でき、まだスターバックス・チャイナの公式アプリにも追加されていない。

共同購入の形式は他のデリバリーアプリと同様、発起人がミニプログラムのリンクから購入希望者を募り、各自が注文商品を選択し、発起人がまとめて決済するという流れになっている。

左:支付宝(アリペイ)内のスターバックス専用ページ 右:スターバックス公式アプリ(いずれも共同購入機能は見当たらない)

スターバックスは、共同購入サービスに「割り勘」機能を導入した点をとくに強調している。

微信の「割り勘」機能では、全員の支払額を等分できるほか、各人の利用料金に応じた支払額も設定できる。スターバックス・チャイナはこのシステムを利用し、オーダーシートを生成した後に自動で割り引き分と配達料を均分した上で「割り勘」料金を提示できるようにした。

今回、同社のデリバリーサービス「専星送(Starbucks Deliver)」に共同購入機能を追加したことは、デリバリー事業拡充に向けた新たなチャレンジだといえよう。

スターバックスの第3四半期(今年4〜6月期)決算によると、全体の売上高が伸び悩む中、デジタルプラットフォームを通じた売り上げが23%を占めた。うち12%が専星送を、11%が啡快を利用したものだった。このことからも、オンライン注文がすでにコーヒー消費の一大モデルとなっていることが分かる。

スターバックス・チャイナが、アリババと提携するオンライン注文・店頭受け取りサービス啡快に続いて共同購入サービスを打ち出したことは、オフィスシーンでの利用拡大を狙ったものだ。

「割り勘」機能は確実に人気を集めるだろうが、今のところアリペイ(支付宝)の決済システムでの実現は難しいようだ。スターバックス・チャイナは今後、どのような改善を加えてくるのだろうか。

(翻訳・田村広子)

アイキャッチはスターバックス公式微博(Weibo)より

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