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美団、赤字でも手放さないネット配車事業 滴滴に挑み続ける理由

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このところ生活関連O2Oサービス大手「美団点評(Meituan Dianping)」の動きが目立つ。最近では配車サービス「美団打車(Meituan.com)」の補助金を強化し、同サービス最大手「滴滴出行(DiDi Chuxing)」から10%以上の市場シェア奪取を狙っている。美団が2017年に配車サービスを開始した頃、滴滴はすでに配車市場の主動権を握っていた。美団はなぜそれでも配車サービスに挑むのか。

オンラインの配車サービスは常に需要があり、利用頻度が高く、衣食住に次いで欠かせない交通分野のサービスだ。配車事業を行うことでプラットフォームに毎日大量のアクセスがあり、ユーザーのデータ蓄積に資する。一定の規模になれば、いずれ金融サービスを行うことも視野に入る。これらはすべて美団が配車サービスを行う動機だ。

中国市場で配車事業をするには、政策による支援、アクセス数の確保のほか、十分な資金が必要だ。効果的な宣伝を行ってプラットフォームが一定の認知度を獲得でき、補助金もつければ、市場開拓も容易になる。

美団はアクセス数も資金も十分にある。運転手については、滴滴は2016年から運転手への補助金を減らしており、美団が運転手に十分な報酬を与えることができれば、運転手募集も特に難しいことではない。

しかし、美団は2019年前後、他社と共同の乗車予約というスタイルに切り替えて多くの配車事業者を受け入れ、自身は集客プラットフォームの立場に戻った。そのため、売上高は減少したがコストも下がり、美団は2019年以降新規事業の赤字は大きく減少している。

以前美団がオンライン配車事業で補助金を積み増し、ユーザー一人当たり20~30%の費用負担を減らすという報道があった。オンライン配車市場はフードデリバリーと同様、補助金の多さでプラットフォームを選ぶユーザーもいるが、補助金はプラットフォーム自身の負担にもなり、いつまで続けられるかは疑問だ。滴滴の強みは8年かけて蓄積した大量のユーザーデータにある。他のプラットフォームが対抗するには、多額の資金投入が必要だ。

美団の主要業務は来店型の口コミ評価業務とフードデリバリーの2本柱だ。このほか、ホテル・レストラン、生鮮食品の購入、モバイルバッテリーなどの事業も行う。家で食事をしたければデリバリーを注文するか生鮮食品の宅配サービスを利用する。外食したければ、美団を利用してレストランに行く。遊びに出掛けたければ美団のホテル・旅行業務を利用すればよい。要するに、美団は家、外出、遠出に関わる全ての消費を網羅しようとしている。したがって、たとえ赤字だとしても、外出に利用する配車事業を美団がやすやすと手放すことはあり得ない。

今後美団とアリババが一戦交えることがあるとすれば、地元での生活関連サービスである配車サービスになることは避けられず、美団にとっては非常に重要な事業になる。

(翻訳・二胡)

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