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中国スマートフォン・IoT家電メーカー大手のシャオミ(小米科技)は11月24日、2020年第3四半期(7~9月)の財務報告書を発表した。
第3四半期の売上高は、市場予想の700億2000万元(約1兆1100億円)を上回る721億6000万元(約1兆1440億円)で、前年同期比34.5%増、前期比34.8%増となった。Non-IFRS(国際会計基準非準拠)による調整後の純利益は、前年同期に比べ18.9%増加して41億3000万元(約650億円)だった。
中国スマホ大手ファーウェイが米政府の制裁措置で市場シェアを落とし、新型コロナウイルス感染症でさらなる苦境に立たされるなか、シャオミは一気に攻勢を仕掛けている。今期、シャオミは売上高、調整後の純利益ともに単独四半期としては過去最高を記録した。
事業別では、スマートフォン事業の売上高が前年同期比47.5%増の476億元(約7550億円)、IoT・ライフスタイル製品が同16.1%増の181億元(約2870億円)、インターネットサービス事業が同8.7%増の58億元(約920億円)だった。
調査会社TrendForceは、スマホ市場におけるファーウェイの世界シェアが現在の14%から2021年には4%に急低下すると予測している。ファーウェイは米制裁の影響で半導体の調達が困難になり、出荷台数が大幅に減少。身を切る思いでサブブランド「Honor(栄耀)」の売却を決断した。これによりスマホ業界再編の大きなうねりが生じることとなった。
IDCのデータによると、今年第3四半期のメーカー別スマホ出荷台数ランキングではシャオミがアップルを抜いて世界シェア第3位となった。しかも出荷台数が2桁成長を遂げた唯一のメーカーとなる。シャオミのスマホ出荷台数は前年同期比45.3%増の4660万台だった。
地域別で見ると、海外事業が前四半期に引き続いて好調な伸びを保っており、売上高は全体の55.2%を占める398億元(約6300億円)、前年同期比52.1%の増加となった。
海外事業の好業績は海外市場における出荷台数の増加によるものだ。今四半期には西欧諸国、中南米、中東などの市場拡大に力を入れてきた。調査会社Canalysによれば、第3四半期のスマホ出荷台数の伸びは西欧諸国で前年同期比107.3%増、中南米で同471.4%増、アフリカで同197.5%増となっている。
対外投資も積極的に進めている。9月30日の時点でシャオミが出資した企業は300社を超え、簿価総額は前年同期比37.5%増の395億元(約6300億円)、投資による純利益(税引き後)は7億1300万元(約110億円)だった。
(翻訳・畠中裕子)
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