シャオミ、「Mi 11」シリーズの新モデルを発表 最上位機種は高級コンデジ並みのカメラ性能

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中国スマートフォン・IoT家電大手シャオミ(Xiaomi、小米科技)が3月29日に春の新製品発表会を開催し、スマートフォンやスマートバンド、ルーターなど5つの製品をリリースした。

2日に分けて行われた発表会の初日、ハイライトとなったのはスマートフォン「Xiaomi Mi 11」シリーズの最新モデルだ。リリースされた「Mi 11 Pro」「Mi 11 Ultra」「Mi 11 Lite(青春版)」の3機種はそれぞれ異なるターゲットに向けたスペックとなっており、Mi 11 Ultraは高性能を求めるガジェット好き、Mi 11 Liteは女性ユーザーを想定した仕様になっている。

Snapdragon 888を搭載したMi 11 Proの最大の魅力、それはバッテリーとカメラ性能だ。

有線・無線ともに最大67Wの急速充電が可能なバッテリーには、容量5000mAhのシリコン酸素アノード電池を採用している。シャオミの雷軍CEOによれば、これは新エネルギー車などに使用されている次世代バッテリーで、高密度・高速充電が特徴だという。

Mi 11 Proのスペック

Pro、Ultraともにメイン・望遠・広角のトリプルカメラで、メインカメラには5000万画素のセンサー「ISOCELL GN2」を搭載、1/1.12インチで受光面積が大きいため夜景もきれいに撮影できる。このセンサーは18カ月をかけてシャオミとサムスンが共同開発したもので、億単位の資金を投じたと雷CEOは明かしている。

Mi 11 Ultraのカメラはさらにハイスペックで、GN2搭載のメインカメラのほかに最大120倍ズームのペリスコープ型望遠カメラと画角128度の超広角カメラを搭載している。

このカメラ性能こそがMi 11 Ultra最大のセールスポイントだ。低照度でもブレを抑えて明るく映す独自開発のアルゴリズムや、複数のスマホをリンクさせて撮影する機能も備わっている。

雷CEOはこのモデルを「スマホとデジカメのターニングポイント」と位置づけており、プレゼンテーションではソニーの高級コンパクトデジタルカメラ「RX100M7」を比較対象として取り上げた。現在、シャオミでカメラ開発に関わっているスタッフは1000人を超え、今年末までには倍の2000人ほどに増員する計画だという。

しかしカメラ性能を追求した結果、スマホ背面を大きく占有するカメラモジュールが、外観面で論争を巻き起こしている。しかもバッテリー残量などを表示でき、セルフィー撮影時にも使える小型のサブディスプレイまで搭載しているが、背面にサブディスプレイを設けること自体は別段目新しいものではない。

Mi 11 Ultra
Mi 11 Ultraのセールスポイント

販売価格はMi 11 Proが4999元(約8万4000円)から、Mi 11 Ultraが5999元(約10万1000円)からとなっている。

同日、女性ユーザーをターゲットにしたMi 11 Liteも発表された。重さわずか159グラムの軽量モデルで、価格も2299元(約3万9000円)からと抑えられている。その分、プロセッサは上位2モデルとは異なるSnapdragon 780を使用している。

このほかにスマートバンドとルーターも発表された。「Mi Band 6」は画面サイズ50%増となる1.56インチのフルスクリーンのほかNFC(近距離無線通信)や音声アシスタントも搭載し、価格は299元(約5000円)。トライバンドで最大速度9000Mbpsを実現した Wi-Fi 6対応ルーター「AX9000」は999元(約1万7000円)となっている。

※文中画像は全てシャオミ公式サイトより
(翻訳・畠中裕子)

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