豊かな生活を送れる中国の都市トップ10、スタバやハイテクスーパーの進出度も評価
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不動産業界団体の全聯房地産商会(CRECC)商業地産研究会と商業不動産サービス大手RET睿意徳が共同で発表した「2018中国新商業都市研究報告」は、独自基準に基づいた商業都市ランキングを発表した。
ランキングは全国75都市を1・2級都市と3・4級都市に分けて、それぞれトップ10を選出。従来の都市ランキングは人口やGDPなどが評価の要素となっていたが、このランキングは商業イノベーション、商業インフラ、消費者層の属性、商業資源の充実度などから、商業都市としての現在の実力と将来性を計った。また、「盒馬鮮生(Hema Xiansheng、アリババが運営するハイテク生鮮スーパー)」「亜朶酒店(Atour Hotel)」「スターバックスコーヒー」の進出状況も評価の基準とした。生鮮スーパーの盒馬鮮生はイノベーション、ホテルチェーンの亜朶酒店はトレンドやカルチャーの浸透度、スターバックスはビジネスの活性度を表す材料とした。

1・2級都市のトップ2は人材の層が厚く、新業態が普及する北京・上海
1・2級都市のトップ10は北京、上海、深セン、成都、杭州、重慶、広州、蘇州、武漢、南京だった。

3・4級都市のトップ10は蕪湖(安徽省)、揚州(江蘇省)、珠海(広東省)、フフホト(内モンゴル自治区)、海口(海南省)、塩城(江蘇省)、桂林(広西チワン族自治区)、洛陽(河南省)、衢州(浙江省)だった。

1位の北京は実力と成長性を兼ね備え、商業イノベーション、消費者層、商業資源の3項目で全国首位。2位の上海は商業インフラで全国首位だった。

北京や上海は盒馬鮮生をはじめとした新業態の生鮮スーパーが最も早く進出し、普及している。2017年には280%の成長率で店舗を増やした。盒馬鮮生の全店舗の51.9%がこの2都市に集中している。


北京や上海では高度人材も層が厚い。商業モデルの革新に必要な知的資源が豊富ということだ。

今回のランキングではビジネスの活況度を表す指標として、スターバックスの普及度を採用している。コーヒー文化を受け入れる土壌が消費者の属性を表すと考えるからだ。北京や上海の2都市は、スターバックス全国出店数の28.6%を占めている。


受け皿の成熟した新1級都市
新1級都市(実際は2級都市だが、北京、上海、広州、深センに次ぐ都市群に使われる新語)は、商業イノベーションで従来の1級都市とは大きな差がある。ただし、成長段階にある新たなビジネスモデルが今後、大規模に拡大していくだろう。新1級都市は商業インフラが成熟し、消費の価値観も開放的だ。大手企業が牽引する形で、新興企業が成長すると期待される。

二極化する2級都市
2級都市では商業イノベーションで二極化が進んでいる。新興ビジネスが盛んな2級都市の代表としては、生鮮スーパーの新業態「永輝超級物種」「新華都海物会」「泰禾大有碼頭」が本拠地を構える福州が挙げられる。


また、2級都市では企業間の人材獲得競争がし烈だ。新しい消費感覚を持った消費者の奪い合いとも言える。上位にランクした2級都市の消費者属性はいずれも「若い」ことが特徴。価値観の多様化や知識面では突出したものはない。
情報格差を克服した3・4級都市
3・4級都市は商業インフラや商業資源の面では一定の後れがあるが、消費者層の成熟度では2級都市に迫るものがある。つまり、成熟した消費者の需要に応える新たなビジネスモデルの機会が大きい。インターネットによる情報格差の解消がそのまま地域格差の解消につなり、新ビジネスモデルを受け入れる土壌に地域差がなくなってきていると言える。

3・4級都市は中心部の立地や顧客の獲得が比較的容易で、ここに着目して成功した例が、ホテルチェーンの亜朶酒店だ。地域の美しい風景を切り取った写真作品や書籍を用いたしつらえやきめ細かなサービスで差別化を図り、顧客の心を掴んだ。

