eスポーツ、アンチエイジング…2050年の世界を変える「破壊的イノベーション」トップ10
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シティバンクの調査部門Citi Reaseachが、「投資すべき十大イノベーション技術」を発表。全固体電池、アンチエイジング薬、自動走行交通ネットワーク、医療ビッグデータ、ダイナミックスペクトル、eスポーツ、5G技術、浮体式洋上風力発電所、不動産市場の破壊的イノベーション企業、AI音声アシスタントの10項目を、破壊的イノベーションが起きる可能性の高い技術として挙げた。これらの将来性について、36Krが分析した。
全固体電池
EV(電気自動車)の普及に伴い、次世代電池需要が高まっている。全固体電池は液漏れの心配がなく耐燃性が高いなど安全面に優れ、小型化、航続距離の延長や充電時間の短縮などでも期待されている。実用化されれば市場を大きく変え、EVの普及は一気に加速するだろう。トヨタ自動車はわずか数分でフル充電が可能な全固体電池を搭載したEVを2022年にも日本市場で発売する目標を掲げており、他にもBMWや自動車部品メーカーのロバート・ボッシュ、電気機器メーカーのダイソンが開発にいそしんでいる。
アンチエイジング薬
グーグルの親会社アルファベットが設立したCalicoをはじめ、多くのバイオテクノロジー企業は、人類の健康寿命を延長する新薬の開発に携わっている。人体組織が老化する原因が解明されつつあり、10年後には米国食品医薬品局(FDA)が画期的な療法を承認するだろう。
自動走行交通ネットワーク
自動運転タクシーの配車サービス開始を控える米国のウェイモ(Waymo)を筆頭に無人運転の実用化が進む現在、高精度の地図やデータ、アルゴリズムを調整する自動走行交通ネットワークの整備が待たれる。
医療ビッグデータ
ビッグデータ技術が向上し、クラウドコンピューティングのコストも大きく低下した昨今、医療の世界ではこれらを応用する先進企業が現われた。医療用AIを活用し診察時間の短縮に寄与するLumiata、医療データ分析やコンサルティングを手がけるInovalonなどがその例だ。新薬開発においても、臨床・開発・承認申請までをサポートするサービスが登場している。
ダイナミックスペクトル
移動通信、クラウドコンピューティング、IoT、ビッグデータなどが必要とするスペクトル資源は、日々増え続ける莫大なデータ通信量と需要のバランスが問題となっている。現在はダイナミックスペクトルマネージャー(DSM)の発展が目覚ましく、ダイナミックスペクトル共有によって資源利用率が高まっている。
eスポーツ
eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)産業の規模は年々拡大中で、2017年に開催された主要競技会588回の総興行収入は約5900万ドル(約66億円)と、前年の3200万ドルを大きく上回った。競技者の報酬や契約、管理などを体系化するITインフラ整備の必要に迫られている。「HALO」「リーグ・オブ・レジェンド」「フォートナイト」などのタイトルが世界の競技会で人気で、プレイヤーだけはなくオーディエンスも急拡大している。

5G技術
第5世代の無線通信方式「5G」が商用化されれば、自宅と職場のインタラクティブモードが変わるかもしれない。いわゆるIoTや機器間通信によって、各移動通信キャリアはスマートフォンにとどまらない、より大きな市場に足を踏み入れることになる。2018年6月に策定された5Gの標準仕様については、華為技術(ファーウェイ)、エリクソン、サムスン、シャープ、インテルなどが関わっている。
浮体式洋上風力発電所
洋上風力発電所は海底や湖底に基礎構造を固定した設備が主流だが、その建設にあたっては水深が障壁になる。洋上風力発電に適した場所の8割が水深60メートル以上の水域にあるからだ。浮体式風力発電所が実現すれば、特にアジア地域や北米西岸で大きな力を発揮することになる。2017年10月にスコットランドで稼働を開始したHywind Scotlandは、世界で初めて浮体式発電所の商業化に成功している。
不動産市場の破壊的イノベーション企業
伸び悩む中国の不動産市場だが、市場が抱える問題を一気に解決できる企業がもしあるなら、発展の一大チャンスとなるだろう。AIを活用して旧来の不動産業界に風穴をあけるような企業があれば、それも同様だ。
AI音声アシスタント
アマゾンのアマゾン・エコー、マイクロソフトのコルタナ、グーグルのグーグルアシスタント、アップルのSiriなど製品化されたものは多いが、IT大手企業の多くが、現在は市場の初期段階で、今後発展の余地が大きいと考えている。