音声アシスタント利用状況、日本は最下位。周囲を気にする国民性が影響?

アジア太平洋地域で音声テクノロジーの普及が目覚ましい。この傾向は特にモバイルユーザーの間で顕著だ。広告代理店iProspectが、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、シンガポール、日本のスマートフォンユーザー1800人を対象に音声操作の利用状況を調査した。

調査報告書によると、全回答者の62%が「半年以内に音声操作を利用したことがある」とした。国別ではインドで82%、中国で77%が高い。最も低いのは日本で、「利用経験あり」と回答したのは40%にとどまった。また全回答者の21%が「利用経験なし」と回答した。

調査結果からは、インド、中国、インドネシアのスマホユーザーは音声操作に積極的な姿勢を示し、オーストラリア、シンガポール、日本のユーザーは慎重な姿勢を示した。後者には「音声認識技術はまだ利用に耐える水準に達していないだろう」との考えがあるようだ。

現在の音声認識技術は主にスマート家電やAIアシスタントに導入されている。アマゾンのEchoやAlexa、グーグルのGoogle HomeやGoogleアシスタント、アリババのTMALL GENIE(天猫精霊)、シャオミのXiaoAI(小愛同学)などが挙げられる。

その利用用途も国別に異なった傾向が見られる。中国のユーザーは道案内や買い物に、オーストラリアのユーザーは運転時など両手が離せない時に音声アシスタントを利用する。こうした国別の傾向について詳細を紹介していこう。

中国

●中国では77%のユーザーが過去半年以内に音声操作を利用したことがある。42%は毎日利用している。
●スタンフォード大学などが共同で行った調査によると、中国語入力は文字より音声で行った方がずっと速い。そのため、チャットも音声入力を利用するユーザーが多い。
●ユーザーの26%が買い物や予約に音声操作を利用している。また、音声アシスタント相手に「遊ぶ」ユーザーも多い。

インド

●インドでは82%のユーザーが過去半年以内に音声操作を利用したことがある。51%は毎日利用している。
●音声アシスタントを利用する理由で挙げられたのは、「一度に複数の用事を処理できる」「効率化のため」。また、46%のユーザーは「かっこいいから」と回答している。
●ユーザーの31%が買い物や予約に音声操作を利用している。

インドネシア

●インドネシアでは62%のユーザーが過去半年以内に音声操作を利用したことがある。25%は毎日利用している。
●ユーザーの14%が買い物や予約に音声操作を利用している。
●検索に音声アシスタントを使用した場合、検索結果が1件しかヒットしないことがあり、利便性に改善が求められる。

日本

●日本では40%のユーザーが過去半年以内に音声操作を利用したことがある。14%は毎日利用している。
●ユーザーの11%が買い物や予約に音声操作を利用している。
●自宅や車内などプライベートな空間で利用するユーザーが多い。音声操作を利用したことがないユーザーは、「公共の場所で他人の迷惑になる」と考えていると推測される。
●スマート家電を使用しているユーザーは26%。日本のスマート家電市場は2024年には50億ドル(約5600億円)に達すると言われている。

シンガポール

●シンガポールでは55%のユーザーが過去半年以内に音声操作を利用したことがある。14%は毎日利用している。
●ユーザーの16%が買い物や予約に音声操作を利用している。
●音声操作の利用経験者は公共の場所での利用に抵抗はない。未経験者は「特に便利でもなく、生活の効率向上にも役立たない」と考えている。

オーストラリア

●オーストラリアでは57%のユーザーが過去半年以内に音声操作を利用したことがある。14%は毎日利用している。
●ユーザーの11%が買い物や予約に音声操作を利用している。
●ジムの利用時や運転中など両手が離せない時に利用するユーザーが多い。
●音声操作を利用しないユーザーは「文字入力の方が簡単」と考えている。

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