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6月10日、中国の「フォースンファッショングループ(Fosun Fashion Group、復星時尚集団)」が、イタリアの高級靴ブランド「セルジオ ロッシ(Sergio Rossi)」を所有する「Sergio Rossi S.p.A」を買収し、完全子会社化すると発表した。取引は今年夏に完了するとのこと。
セルジオ ロッシは、父親もイタリアの高級靴職人だった同名のデザイナー、セルジオ・ロッシ氏によって1968年に設立された。 1999年にフランスのコングロマリット「ケリング(Kering)グループ」に買収されるが、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)と対抗できるスターブランドの育成に忙しかったケリングは、2015年に欧州の投資会社「インベストインダストリアル(INVESTINDUSTRIAL)」に同ブランドを売却。
2020年4月、セルジオ・ロッシ氏が新型コロナウイルス感染症のため享年84歳で死去。これにより、このブランドは業界から再び注目されるようになる。
フォースンファッションは以前、フランスの高級ブランド「ランバン(LANVIN)」を買収したことで有名だが、インベストインダストリアルがセルジオ ロッシの売却にあたって重視したのは、中国市場における同社の資本運用能力だ。フォースンファッションは今年4月、香港上場の総合ECサイト「宝尊電商(BAOZUN)」と戦略的提携で合意し、今後、中国国内で高まる高級品ニーズに応えていくと発表していた。
フォースンファッションは既に、セルジオ ロッシの中国語圏におけるローカリゼーションチームの強化・拡張や戦略策定など、業務拡大の基本計画を立てている。データによると、昨年のセルジオ ロッシの売上高は6000万ユーロ(約79億円)、世界中に64の店舗を有し、そのうち45店は欧州、中東、アフリカ、日本および中国語圏の直営旗艦店だという。
(翻訳・永野倫子)
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