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カナダのコーヒーチェーンブランドであるティムホートンズ(Tim Hortons)が中国市場に参入して2年、このほど200店目が江蘇省蘇州市にオープンした。
ティムホートンズの中国事業は投資家の人気の的にもなっている。中国進出から1年足らずでテンセントの戦略的出資を得た。さらに「セコイア・キャピタル・チャイナ(紅杉資本中国基金)」がリード・インベスター、テンセントがコ・インベスターを務める新たな資金調達も完了しており、2021年には250店舗を新規開店する計画だ。
ティムホートンズは親会社の「レストラン・ブランズ・インターナショナル(以下「RBI」)」が運営する。RBIは傘下にバーガーキング、ポパイズ・ルイジアナ・キッチンなどを有するファストフードチェーンだ。RBIと「カーテシアン・キャピタル・グループ(Cartesian Capital Group)」は2018年5月、合弁でティムホートンズの中国法人を設立した。
ティムホートンズはカナダでNo.1のファストフードチェーンである。公式データによると、世界で4800店舗余り展開しており、カナダだけで4000店舗近くある。毎日500万杯のコーヒーを販売し、カナダ人の80%が毎月少なくとも1回は利用しているという。ティム・ホートンズは中国ではゼロからスタートしたにもかかわらず、急成長を遂げている。ティム・ホートンズ中国法人の廬永臣CEOは36Krの取材に応じ、中国ビジネス、中国のコーヒー業界に対する鋭い洞察を語った。
--今年はセコイア・キャピタル・チャイナとテンセントから資金を調達しましたが、出資者はどのような点に期待して投資したと思われますか。
「まず、中国におけるこの業界とコーヒーの発展に期待しているのだと思う。消費量も消費の基礎も大きい。現在の中国ではコーヒー市場が勢いよく成長している。中国市場は今後も、持続可能な市場と発展の可能性を多く含んでいる」
「次にティムホートンズはオリジナルのコーヒーブランドである。おいしいコーヒーを提供するだけでなく、価格設定でも競争力がある。また弊社のカフェメニューは業界でトップレベルにある。カフェメニューはブランド力が試される。多くのブランドが工場に委託しているが、弊社は各店舗のキッチンで作っている」
--今回調達した資金はどのように使われますか。
「一部は開店資金に充て、一部はデジタル化とブランド構築に充てる。現在中国はデジタル化時代に入っており、弊社も中国のこの波に乗らなければならない。すでに360万人を超えるミニプログラムの会員がおり、その会員で売上全体の80%を占めている」
--現在の売り上げ状況はいかがですか。
「昨年初めに店舗レベルで黒字に転じた。この収益をベースにさらに拡大していく方針だ。したがって、短期的に一気に拡大することはない」
--以前、今後10年間で中国に1500店舗開店するとお話になりましたが、地方都市への参入も考えていますか。
「そのとおりだ。私は数年早く1500店舗の目標を達成できると考えている。現在の客単価は飲料とカフェメニューで30~40元(約510~680円)、コスパもよく、地方市場にも向いていると考えている」
--「瑞幸咖啡(luckin coffee)」や「Manner Coffee」など新旧の競合相手をどのようにお考えですか。
「聞くところでは、luckin coffeeも一連の調整を経て現在の運営は順調だと聞いている。Manner Coffeeも市場での運営が順調だと聞いている」
「コーヒー市場全体が急成長中であり、多くの同業者が参入したことで市場が大きくなり、消費者の消費習慣も育むことができる。競争に関しては、長い目で見ると結局はブランド力ということになる」
--中国国内の店舗と海外の店舗では差があるように思えますが、それはなぜでしょうか。
「現在中国には『金楓店』『紅楓店』『Tims go』の3タイプの店舗がある。うち紅楓店が150平方メートル前後のスタンダードな店舗だ。ブランドイメージの体験型ショップが金楓店で200平方メートル以上の店舗だ。Tims goはテークアウトとデリバリー専門店で30~4平方メートルの店舗だ。どのタイプの店舗を展開するかはユーザーのニーズを基準に検討している」
「中国の消費者のニーズは多様化しており、中国での店舗展開にはさらにイノベーションを加える必要がある。消費業界で良く耳にする言葉に『中国はブランドにとって天国でもあり、地獄でもある』というものがある。中国の消費者はさまざまな目新しい商品や業態を受け入れる一方、好みの移り変わりも速い」
(翻訳:lumu)
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