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音楽ソーシャルアプリ「音遇(inyu)」が数千万ドル(数十億円)の資金調達を完了した。米「セコイア・キャピタル(紅杉資本)」や「高榕資本(Gaorong Capital)」などが出資し、評価額は2億ドル(約220億円)を超えたとみられる。
2018年11月のリリース後、音遇はApp Storeのソーシャルアプリランキングでトップとなり、総合ランキングでも2位にランクされている。DAU(デイリーアクティブユーザー)はピーク時で140万人を超えた。
創業者の任元氏が率いる音遇チームは以前、ゲームチャットアシストアプリケーション「66鍵盤」を開発し、ベンチャーキャピタル「今日資本(Capital Today)」からエンジェルラウンド及びシリーズ Pre-Aで数百万ドル(数億円)を調達している。
「カラオケバトル」をテーマにした音遇は、システムが表示する歌詞の前半に続けてプレーヤーが歌う機会を奪い合い、得点を競うゲームと、プレーヤーが一曲を順番に歌うリレーゲームという2つの遊び方がメインだ。いずれもプレーヤー6人が参加し、正しく歌えれば得点が加算され、最高得点をとったプレーヤーが勝利する。
また、「領唱(リードボーカル)」では、ユーザーが自分の得意な曲を録音してコンテストに参加する。アプリのユーザーが審査員となって投票を行い、トップが決まる。
音遇は、「ハミング識別」技術により、ユーザーが数秒間歌うだけで正誤を判定できる。これまでにも、「唱吧(Chang ba)」や「全民K歌」といったアプリによる「音楽SNS」がブームになったが、音遇はより参加しやすいので、歌に自信がないユーザーを集めている。
音遇のブレイクは一昨年のボイスチャットゲームアプリ「狼人殺(日本名:人狼殺)」ブームに似ている。どちらもリアルタイムの双方向性にフォーカスした「ソーシャル+ゲーム」プラットフォームだ。「狼人殺」に比べて、あらゆる面で参加しやすい音遇は、ユーザー数、DAUの増加が速く、アプリランキングでも上位を維持している。
今のところ、音遇の有料メニューは歌が上手い人への「投げ銭」のみで、これはゲーム自体に影響を与えるものでもない。将来的には、シナリオソーシャルアプリ「我是謎」や「唱吧」などに倣ってテレビ番組と連動するなど、より多くのビジネスチャンスを探ることになるだろう。今後3~5年の間、双方向型エンターテインメントには大きな可能性がある。
(翻訳・神江乃緒)
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