世界の電気化学的エネルギー貯蔵、21年は55.4%増

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世界の電気化学的エネルギー貯蔵、21年は55.4%増

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【新華社北京5月5日】電気化学反応に基づくエネルギー貯蔵システムが世界的に急拡大している。設備容量は2021年に21ギガワットを超え、同年の増加幅は7536.2メガワット(55.4%)と初めて7ギガワットを突破した。設備容量のうち18~21年の新設容量は16.9ギガワットと80%を占めた。中国化学・物理電源業界協会エネルギー貯蔵応用分会がこのほど「2022エネルギー貯蔵産業応用研究報告」を発表し、世界のエネルギー貯蔵市場の各種データを公開した。

公開されたデータによると、世界のエネルギー貯蔵システムの21年の設備容量は205.3ギガワットで、うち揚水発電所は177.4ギガワットで86.42%を占めた。圧縮空気エネルギー貯蔵(CAES)は1863.8メガワットで0.91%、フライホイールは967.5メガワットで0.47%、電気化学的エネルギー貯蔵は21.1ギガワットで10.30%、水素は28.0メガワットで0.01%を占めた。

電気化学的エネルギー貯蔵システムの設備容量21.1ギガワットのうち、リチウムイオン電池は19.85ギガワットで93.9%を占めた。鉛蓄電池は457.0メガワットで2.2%、ナトリウムイオン電池は431.7メガワットで2.0%、フロー電池は257.1メガワットで1.2%、スーパーコンデンサーは39.8メガワットで0.2%を占めた。その他の電気化学的エネルギー貯蔵システムは93.1メガワットで0.5%を占めた。

中国のエネルギー貯蔵システムの21年の設備容量は43.44ギガワットで世界1位となった。設備容量のうち揚水発電所は37.57ギガワットで86.5%、電気化学的エネルギー貯蔵は5117.1メガワットで11.8%、その他(CAESおよびフライホイール)は0.4%を占めた。

同報告書はまた、国有送電大手の国家電網と南方電網の新型電力システム建設目標(2021~30年)に基づき、中国の新型エネルギー貯蔵システムの設備容量は25年までに50ギガワットを突破するとの見通しを示した。

新型エネルギー貯蔵システムのうち、電気化学的エネルギー貯蔵システムの設備容量は25年までに新設容量が年間12ギガワットとなり、累計で約40ギガワットに上るとした。そのうちリチウムイオン電池が約90%を占めるとみられる。二酸化炭素(CO2)排出量を2030年までに前年比で減少に転じさせるとの目標を考えれば、25年以降、新エネルギー発電の設備容量は年平均100ギガワットの増加を維持するとみられ、電気化学的エネルギーシステムの設備容量は年平均1215ギガワット増加し、30年には約110ギガワットに達する見通しだ。

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