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【新華社10月19日】中国車載電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)が産業チェーンの全体にわたる事業展開を進めている。川上では各種の原材料を確保、川下では大手と連携して応用シーンを拡大、主力の車載電池生産では拠点を国内外に広げている。車載電池参入では後発者だった同社だが、すでに先発者を追い抜き、川上・川下と一体となった事業展開の道を進んでいる。
川上での事業開拓では、江西省宜春市でのリチウム含有粘土鉱、貴州省と湖北省宜昌市でのリン資源産業チェーンなどの開発と建設を推進し、サプライチェーン(供給網)の安全と安定を確保した。それだけでなくここ数年は正極・負極材料、セパレーター、電解液の材料や設備など重要な川上事業で展開し、サプライチェーンの強靱化を図っている。展開のルートとしては主に出資や合併・買収(M&A)、合弁などの方式を採用している。
主力事業の車載電池生産では、国内外で拠点の建設を加速し、勢力を拡大している。国内には現在、福建省寧徳市、青海省西寧市、江蘇省溧陽市、四川省宜賓市、広東省肇慶市、江西省宜春市、上海市臨港新エリア、福建省アモイ市、貴州省貴陽市、山東省済寧市、河南省洛陽市の11カ所に大規模生産拠点を持つ。国内での生産拠点の配置はほぼ完了し、同社は海外進出を将来の事業拡大の重点と位置づけている。現在、ドイツ・エアフルトに計画生産能力14ギガワット時、ハンガリー・デブレツェンに100ギガワット時の生産拠点を設けている。
CATLは車載電池メーカーに甘んじることなく、自動車大手の重慶長安汽車や通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)を協力パートナーに電気自動車(EV)ブランド「阿維塔」(AVATR)の構築に加わっている。曽毓群董事長は「CATLはAVATRの全モデルに最新かつ最高品質のバッテリーを供給し、AVATRが中国ひいては世界で最も優れたスマートEVブランドになるのを支援していく」と述べた。
乗用車の電動化のほか、商用車の電動化やエネルギー貯蔵、スマート鉱山、電池交換、スマート港湾、電動船舶などの分野にも乗り出す。サプライチェーンの関連会社のIPO(新規株式公開)も積極的に推進し、今年は大まかな統計で、正極・負極材料や三元系前駆体、電解液などを手がける20社余りが上海証券取引所の新興ハイテク企業向け市場「科創板」と深圳証券取引所の新興企業向け市場「創業板」への上場に向け手続きを進めている。
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