雲行きはグーグル次第、来春発表のファーウェイ製スマホに自社OS搭載か

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中国の通信機器大手ファーウェイが自社開発したモバイル機器向けOS「HarmonyOS(鴻蒙)」が、実際にスマートフォンに搭載されるかもしれない。同社幹部がその可能性に言及した。

8日、ベルリンで開催された欧州最大の家電見本市「IFA」で、消費者向け端末事業部のリチャード・ユー(余承東)CEOが、「HarmonyOSをスマートフォンに実装する準備は整っているが、我々は引き続きグーグルとの協業を望んでいる。しかし、今後グーグルのサービスを受けられない状況となれば、来年3月に発表予定のスマートフォン『P40』にHarmonyOSを初搭載させることも考慮している」と述べた。Pシリーズは同社のフラッグシップ機だ。

HarmonyOSは主にIoT機器向けに開発されたOSだが、自社製マイクロカーネルおよびLiteOS、Linuxカーネルをベースとしており、Androidアプリとも互換性を有する。もちろん、スマートフォンにも実装可能だ。ユーCEOによると、すでにAndroidアプリをHarmonyOSに移植する作業に着手しており、主要アプリに関しては近日中にHarmonyOSでも利用可能になるという。

こうしたOSの移行は国内向け製品では比較的スムーズに進むとみられるが、海外向け製品ではそうはいかない。OSを無事に差し替えても、Googleモバイルサービス(GMS)のライセンスを取得していない状況下では、Gmail、Googleマップ、YouTube、GooglePlayなど使用頻度の高いアプリを使うことができないからだ。これでは海外ユーザーにそっぽを向かれてしまう。

現段階でHarmonyOSが採用されている製品はスマートTV「Honor Vision」だけで、対応するソフトウェアも限定的だ。Honor Visionの発表当日、アプリストアに並んだアプリは100程度だった。とはいえ、米テック系メディア「Digital Trends」の既報では、ファーウェイでシニアグローバルプロダクトマネージャーを務めるPeter Gauden氏が、スマートウォッチやノートPCにもHarmonyOSを採用する可能性に言及したという。同社製スマートウォッチの最新製品「HUAWEI WATCH GT2」は、今月19日に独ミュンヘンで発表予定だ。
(翻訳・愛玉)

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