ファーウェイが最新機種「Mate 30」を発表 Googleアプリ非搭載も驚異的なカメラ性能で注目

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ファーウェイが20日(現地時間)、独ミュンヘンでスマートフォンの最新フラッグシップ機「Mate 30」シリーズを発表した。

同機種は米商務省による禁輸措置の影響を受け、Googleアプリ非搭載となった。OSはAndroidベースの独自OS「EMUI 10」を採用しているが、Googleのアプリパッケージ「Googleモバイルサービス(GMS)」を搭載していないため、Google PlayやGoogleマップ、Gmailが使用できない。

プロセッサは最新の「Kirin 990」を搭載。現行のモバイル用SoCでは、AI処理で最も優れた性能を持つものだ。

上位モデル「Mate 30 Pro」は4G対応と5G対応の2バージョンで展開する。5G版が内蔵する21個のアンテナのうち14個は5Gアンテナで、SIMは5Gと4GLTEのデュアル仕様となっている。

Mate 30 Pro(メモリ8GB+ストレージ128GB)の販売価格は、5G版が1199ユーロ(約14万円)、4G版が1099ユーロ(約13万円)。同じスペックのMate 30は 799ユーロ(約9万5000円)だ。

5G対応により高速かつ大容量通信を実現するが、4Gと比較して連続使用時間が短くなってしまうという欠点がある。それを補うべく、Mate 30はバッテリー容量が4500mAhで、40Wの急速充電、27Wのワイヤレス急速充電に対応する。また、他のデバイスに給電できるワイヤレスリバース充電機能も備える。

カラーはコスミックパープル、ブラック、エメラルドグリーン、スペースシルバー、フォレストグリーン、オレンジの6色展開。ディスプレイはMate 30が平面ディスプレイ、Mate 30 Proは「ホライズンディスプレイ」を採用。本体正面から側面にかけてのエッジが88度で折れ曲がる設計となっている。

同シリーズの最大の目玉はカメラだ。Mate 30 Proのアウトカメラはクアッドカメラとなっていて、4つのレンズを大きなリングが囲うデザインが目を惹く。アウトカメラ、インカメラともにTOFカメラ(3D深度センサー)を実装し、インカメラは3200万画素、アウトカメラのメインカメラは4000万画素、サブカメラは1600万画素の超広角カメラと800万画素の望遠カメラとなっている。Mate 30はTOFカメラ非搭載で、インカメラが2400万画素、アウトカメラはトリプルカメラだ。中でもスマートフォンへの搭載が世界初となった4000万画素のシネカメラは、もはやスマートフォンの域を超えた性能を有し、ハチドリのはばたきを精密に捉えるほどの超高精細動画を撮影できるとしている。

UX(ユーザーエクスペリエンス)も大幅に進化した。本体側面にまで拡張されたディスプレイの影響でサイドボタンは廃止され、タッチ操作にとって替わり、ゲーム用に使い勝手が向上している。また、内蔵のジェスチャーセンサーはユーザーの空中動作を認識するため、スマートフォンに直接触れなくても操作が可能になる。例えば、閲覧中のサイトをスクロールする場合は、上下に手を振るだけで画面がスワイプする。手を握る動作で閲覧中画面のキャプチャーもできる。また、ユーザーの顔の向きも認識するため、顔の角度によって画面のヨコ表示・タテ表示が自動で切り替わる。

また、ポルシェとコラボした特別モデル「Mate 30 RS」も併せて発表した。背面が防水・防塵のレザー素材となっており、2095ユーロ(約25万円)で販売される。

今月10日(現地時間)にアップルが「iPhone 11」シリーズを発表したばかりのタイミングとあって、両者が比較の対象となるのは避けられない。奇しくも、両者ともカメラ機能を最大のウリとしており、販売価格も近く設定されている。

iPhoneのアピール力は健在だが、技術面ではファーウェイをはじめとした競合に脅かされている。機能・デザイン面ともに目立った革新を遂げたうえに5Gにも対応するMate 30からは、iPhone 11はやや見劣りすると言わざるを得ない。しかし、Mate 30はGoogleアプリ非対応という弱点があり、これが海外市場での販売に影響するのは必至だろう。
(翻訳・愛玉)

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