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中国発の格安越境EC「Temu(ティームー)」が、2024年のGMV(流通取引総額)目標を、23年の2倍以上の300億ドル(約4兆4000億円)に設定したことが分かった。中国の経済メディア「晩点(Latepost)」が報じた。
Temuは24年、米グーグルへ23年よりもはるかに多い広告予算を投じるとみられるが、具体的な予算額はまだ明らかになっていない。また、すでに米プロフットボールNFLの王座決定戦「スーパーボウル」のプロジェクトチームと接触し、24年2月に開かれる第58回スーパーボウルでのパートナーシップについて話し合っているという。23年2月に開かれた第57回スーパーボウルでは、1400万ドル(約21億円)を投じて30秒の広告枠を2つ購入し、CMを放映した。スーパーボールのCM料としては過去最高額となったことで大きな話題を呼んだ。
巨額のマーケティング支出を惜しまない姿勢と驚異的な低価格戦略により、Temuはこの1年余りで世界47カ国への進出を果たした。米国では現在、最も人気のあるアプリの1つとなっており、App StoreやGoogle Playのダウンロード数ランキングでは長期間にわたって1位の座を維持している。
日本でも急速に人気を獲得し、注目を集めている。米調査会社「data.ai」がまとめたデータによると、日本のショッピングアプリのダウンロード数ランキング(7月1日〜11月2日の124日間)で、Temuが首位となったのは計101日だった。11月上旬時点の累計ダウンロード数は400万回を記録した。
Temuの23年のGMVは140~150億ドル(約2兆1000億~2兆2000億円)となる見込みだが、この数字はライバルのSHEINが22年に米国市場だけで獲得したGMVとほぼ同等だ。そして現在、Temuは24年のGMV目標を300億ドルに設定し、ライバルのSHEINに肩を並べようとしている。SHEINの22年のGMVは300億ドルだった。
*2023年12月1日のレート(1ドル=約148円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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