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米アップルにとって最も重要な海外市場である中国で、需要の減退傾向が続いている。市場調査会社Canalysによると、2024年2月のiPhoneの中国出荷台数は、前年同月比33%減の240万台だった。また、中国政府系シンクタンクの中国信息通信研究院(CAICT)によると、24年1月の中国販売台数は前年同月比39%減の550万台だった。
アップルは23年9月に新機種「iPhone 15」を発売したが、中国販売は振るわなかった。これを受け、同社は24年1月に異例の割引キャンペーンを実施した。CanalysのアナリストであるNicole Peng氏は「これは、競合する中国メーカーが人工知能(AI)搭載スマホを極めて積極的に打ち出すなかで、アップルの中国販売が今後数カ月にわたって減速する兆候だと言えよう」と述べた。
iPhoneの中国販売台数が落ち込んだ理由の1つは、ハイエンド市場のシェアを中国大手の華為技術(ファーウェイ)に奪われたこと。もう1つは、中国の消費が低迷し、消費者が必需品以外を買い控えるようになったことだとみられる。
アップルは、それでも中国事業への投資を拡大し続けると表明している。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は、同社のサプライチェーンにとって中国は最も重要だと率直に語った。24年3月20日、アジア最大規模のアップルストアが上海にオープンし、クックCEOも開店セレモニーに出席した。
(36Kr Japan編集部)
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